大学,短大および専門学校の入学時と卒業時の学生に,調理に対する意識と実践度についてアンケート調査を行い,調理実習の履修の有無で分析した。入学時の対象者は1,611名で,卒業時の対象者は1,361名だった。アンケート調査の結果から,調理実習を履修した学生は,調理実習を履修しなかった学生と比べて在学中を通して調理することが好きで,得意料理を持つ割合の高いことがわかった。また,調理を好きでない学生の調理への意識と実践度を高めるためには,調理実習の履修は効果のあることがわかった。これは,調理する機会が多いことと調理頻度の高いことによると考えられる。したがって,在学中に調理への意識と実践度を高めるためには,調理実習の履修の有無にかかわらず,すべての学生にとって調理機会を増やすことが重要だと考えられる。
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