日本調理科学会誌
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50 巻, 1 号
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総説
報文
  • 吉村 美紀, 原 弥伽, 澤村 弘美, 湯浅 正洋, 加藤 陽二, 江口 智美, 鯛 かおる
    2017 年 50 巻 1 号 p. 6-12
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/02/20
    ジャーナル フリー
     真空フライと常圧フライで調理した野菜チップスの外観,テクスチャー,嗜好性,栄養成分を比較検討することを目的とした。走査型電子顕微鏡により,真空フライ品は脱水された細胞壁が観察され,常圧フライ品では油の膜でコーティングされている様子が観察された。真空フライ品が常圧フライ品より明るく,鮮やかな色を示した。官能評価により,真空フライ品が常圧フライ品に比べ,香りが良く,油臭さが少なく,食感が好ましく,総合評価で好きという評価が得られた。破断測定により,真空フライ品と常圧フライ品で一定の傾向はみられなかった。真空フライ品は常圧フライ品よりビタミンC量が有意に高値を示し,脂質酸化物が少なく,酸化抑制されていることが推察された。また,真空フライ品は常圧フライ品より抗酸化力が低値を示すことから,調理中のアミノカルボニル反応が抑制されることが推察された。
  • 佐藤 幸子, 数野 千恵子
    2017 年 50 巻 1 号 p. 13-19
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/02/20
    ジャーナル フリー
     本研究はハーブの香気成分が合わせ酢の食味に与える影響を明らかにするため,ハーブ合わせ酢を調製し食材と食べた時,その香気成分が嗜好性に及ぼす影響ついて検討した。ハーブはディル,ローズマリー,バジルとし,食材はホタテ貝柱とモッツァレラチーズとした。
     GC/MSおよびGC/O分析の結果,主要な香気成分は,ディルがグリーン様のdillether,ローズマリーは木炭様のbornylacetate,バジルはスパイシーなeugenolおよびハッカ様のeucalyptolであった。ハーブ合わせ酢は,ハーブの香気成分が風味を構成していると推察された。官能評価の結果,ホタテ貝柱と食べた時の「総合評価」は,バジル合わせ酢とディル合わせ酢およびローズマリー合わせ酢の間に有意差(p<0.05)が認められた。モッツァレラチーズと食べた時の「総合評価」は,バジル合わせ酢が他の合わせ酢との間に有意差(p<0.05)があり高評価であった。これらから,バジル合わせ酢は,バジル由来の香気成分が賦香作用を示し,合わせ酢の食味を向上させたことが示唆された。
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