エコロジー調理を念頭に置いた調理方法を検討するため,出来上がりの食感,つまり物性値を統一し,一つの食材を異なる調理方法により調理し,その際の使用ガス量と電力量から消費一次エネルギー量とCO
2排出量を算出・比較することとした。
ジャガイモを試料として「水煮」調理において,ガスと電子レンジを用いた8種類の調理方法を設定した。
今回の実験条件において,総加熱時間短縮・消費一次エネルギー量およびCO
2排出量削減が期待できる調理方法としては,ガス調理においても電子レンジ調理においても蒸らし操作を加えることが有効である可能性が示唆された。
さらにガス調理は電子レンジ調理に比べ,総加熱時間は長いものの,消費一次エネルギー量およびCO
2排出量は少なかった。一方,電子レンジ調理は調理時間が短かった。以上より,ガス調理と電子レンジ調理の長所を組み合わせた調理法の検討が今後期待される。
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