本研究の目的は,女子大学生の食事づくり能力の形成に関わる要因を探求することであった。私たちは,40名の女子大生について,6つのフォーカスグループインタビューを実施した。それらのグループのうち,3つは調理が得意なグループで,他の3つは調理が不得意なグループだった。
調理の得意グループは,不得意グループに比べ,以下の特徴を示した。
1.彼ら(調理得意グループ)は,小学校から高校までよりたくさんの調理の体験をしていた。彼らは,発達段階にともなって,より主体的に調理に関わるようになっていた。
2.彼らは,家族からたくさんの観察学習の機会と,正の強化を得ていた。
3.彼らは,母以外にも調理に関わる家族員を有していた。全体として,彼らは,食事づくり能力を形成する上でより支援的な家庭環境にあった。
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