老年歯科医学
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15 巻, 1 号
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  • 栗山 純雄
    2000 年 15 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 渡辺 郁馬
    2000 年 15 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 杉原 直樹, 高江洲 義矩
    2000 年 15 巻 1 号 p. 10-13
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 田村 文誉, 綾野 理加, 水上 美樹, 大塚 義顕, 向井 美恵
    2000 年 15 巻 1 号 p. 14-24
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    摂食・嚥下障害者の栄養摂取方法と口腔内環境との関連を明らかにする目的で, 介護力強化病院および老人保健施設に入院・入居中の摂食・嚥下障害の疑いのある53名 (男性13名, 女性40名, 平均年齢78.1±11.3歳) 中, 義歯非使用者35名 (男性8名, 女性27名, 平均年齢76.9±12.0歳) を対象に, 本研究を行った。調査方法は, 日常生活状況, 口腔ケア, 摂食状況について, 担当の介護者, 看護婦 (士) に対して聞き取り調査を行った。口腔内診査, 機能評価, 口腔衛生状態については, 歯科医師・歯科衛生士が検査した。その結果, 以下の知見を得た。
    1) オーラルディスキネジアがある者は, 経口摂取者群で26名中3名 (11.5%), 経管栄養者群では9名中4名 (44.4%) であり, 経口摂取者群と経管栄養者群との間に, 5%の危険率で有意差が認められた。
    2) 開口量は, 30mm以上開口が可能な者は, 経口摂取者群では26名中20名 (76.9%), 経管栄養者群では9名中3名 (33.3%) であり, 経口摂取者群と経管栄養者群との問に, 5%の危険率で有意差が認められた。
    3) 舌炎がある者は, 経口摂取者群では26名中2名 (7.7%), 経管栄養者群では9名中5名 (55.6%) であり, 経口摂取者群と経管栄養者群との間に, 1%の危険率で有意差が認められた。
    4) 舌背部カンジダ菌陽性者は, 経口摂取者群では26名中22名 (84.6%), 経管栄養者群では9名中3名 (33.3%) であり, 経口摂取者群と経管栄養者群との問に, 1%の危険率で有意差が認められた。
    5) 栄養摂取方法を外的基準として数量化理論II類検定を行った結果, 舌炎が最も高い偏相関係数0.663を示した。
  • 足立 三枝子, 植松 久美子, 原 智子, 石原 和幸, 奥田 克爾, 石川 達也
    2000 年 15 巻 1 号 p. 25-30
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    齢者には専門的口腔ケアが必要となってきている。本研究で, 私共は特別養護老人ホームの88名の要介護高齢者に対する週1回の2年間にわたる歯科衛生士による専門的口腔ケアを評価した。専門的口腔清掃は, 口腔内採取サンプル中のブドウ球菌数ならびにCandida albicansの菌数を有意に減少させた (p<0.005) 。専門的口腔清掃実施グループの呼気中のメチルメルカプタン濃度は, しなかったグループに比べ有意に少なかった (p<0.005) 。専門的口腔清掃は, しなかったグループに比べ有意にoral hygieneindexを減少させた (p<0.001) 。37.8℃ 以上の発熱者の数は, 二重盲検法によって調べた。専門的口腔清掃は, しなかったグループに比べ有意に発熱者数を減少させた (p<0.05) 。本研究によって要介護に対する歯科衛生士による専門的口腔清掃は, 口腔内ブドウ球菌, C. albicans数を減少させ発熱者数を減少させることを示した。
  • 眞木 吉信, 杉原 直樹, 石原 博大, 榎 聰滋, 高江洲 義矩, 湯浅 太郎
    2000 年 15 巻 1 号 p. 31-39
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本研究は, 日常の歯科臨床における歯根面齲蝕ならびにくさび状欠損に対する診断方法, 処置方法, 病因に対する考え方および予防手段に関する現状を把握しようとしたものである。調査対象は千葉市歯科医師会の会員のうち, 大学病院勤務者を除く400名で, 1995年7月24日から8月31日の期間に, 質問紙郵送調査を実施した。調査内容は, 歯根面齲蝕の診断方法と処置方法および修復材料の選択, くさび状欠損と歯根面齲蝕の処置方法の相違, 歯根面齲蝕とくさび状欠損の要因ならびに予防手段の相違であった。
    この調査の結果, 歯根面齲蝕とする基準は病巣の感触と病巣の色調をあげる者が多く, 処置法は成形修復が98.3%と大部分を占めた。修復材料はコンポジットレジン, グラスアイオノマーセメントが多く使用されていることがわかった。さらに, くさび状欠損と歯根面齲蝕の処置方法に関しては, 同じとする者が43.8%, 異なるとする者が52.8%でほぼ同数であったが, その病因としては, 歯根面齲蝕では歯垢, 歯齦退縮および砂糖摂取が多く, くさび状欠損はブラッシング法とブラッシング圧とする者が多かった。さらに, 歯根面齲蝕の予防手段としては, 正しいブラッシングの徹底と砂糖の制限が主で, くさび状欠損の予防手段には, 正しいブラッシングの徹底, 咬合調整, 歯磨剤の不使用があげられた。要因と予防手段に関しては, 一致した見解が確立されていないことを反映して, 多岐の項目に分散する傾向があった。また, 調査対象者の大学卒後年数と歯根面齲蝕の修復材料の選択および予防手段としてのフッ化物の応川には, 一定の傾向が認められた。
  • 川並 真慈, 小畑 真, 今渡 隆成, 樋浦 善威, 小野 智史, 臼井 康裕, 戸倉 聡, 川田 達
    2000 年 15 巻 1 号 p. 40-45
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    当院では入院下歯科治療を行っており, 今回65歳以上の高齢入院患者587例を対象に合併症を調査・検討し, 入院下歯科治療の問題点について考察した。合併症の発生率は36.1% (212例) で, 合併症の内訳は循環器系合併症が128例で不整脈と異常な血圧上昇がその多くを占め, 次いで呼吸器系合併症が33例であった。そのほか胸痛・胸苦が20例, 発熱および悪心・嘔吐がそれぞれ18例, 頭痛が13例などが見られ, これらの症状から血圧の異常や虚血性心疾患, 不整脈, 急性気道感染やそれに伴う呼吸機能低下などが判明した症例が見られた。また, 転倒が11例, さらに環境の変化や精神的不安などが原因と思われる不穏や興奮が3例などが見られた。当院入院後に他科を受診した症例は23例で, すでに診断や治療を受けていてもコントロールが不良な場合や当院で新たに疾患が判明した場合などが受診理由であった。また当院入院途中で全身状態の悪化などで転院となった症例は14例見られ, 呼吸, 循環機能の低下による場合が多かった。高齢入院患者の注意点として,(1) 循環器系及び呼吸器系の合併症が多く, これらに特に注意する必要がある,(2) 胸痛や胸苦, 発熱, 悪心・嘔吐, 頭痛などの症状と全身疾患の関連性に注意する,(3) 術前評価では予測しえない合併症があり, 全身状態の再評価や他科受診などが必要なことがある,(4) 入院管理に伴う転倒や不穏・興奮などの合併症に配慮する, などが考えられた。
  • 渋谷 恭之, 梅田 正博, 西松 成器, 吉川 朋宏, 真砂 洋, 浅野 博, 古森 孝英
    2000 年 15 巻 1 号 p. 46-51
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本格的な高齢社会を前に, 歯科治療のニーズも変化しつつある。これまでは敬遠されがちであった有病者や要介護高齢者に対する歯科治療も, 病院歯科や訪問歯科診療事業等により積極的に行われるようになった。基礎疾患の多い有病者や全身的予備力の低下した要介護高齢者においては, 例え歯科治療と言えども様々な全身的合併症を引き起こす可能性があり, 入院下に歯科治療を行うことはその安全性において有意義な方法と言える。今回我々は, 当科で行ってきた入院歯科治療の現状を調査し, 利点と欠点について検討した。その結果, 有病者や要介護高齢者に対する入院歯科治療は有用な方法の一つと考えられたが, 高齢者にとっては病院という環境の変化が弊害となる場合もあり, 通院治療や訪問治療も上手に組み合わせて活用されるべきと考えられた。また入院歯科治療の受け入れ先としては既存の入院設備がある病院歯科が最も適しており, これらを最大限に生かすためにも, 日頃から病院歯科は地元歯科医師会や行政, 一般開業医との密なる連携システムを構築しておくべきと思われた。
  • 山本 清, 平塚 正雄, 角野 吉宏, 杉岡 雅樹, 久保田 智彦, 松尾 吏絵, 山本 幸枝, 吹春 香, 吉川 恵美子, 塚本 末廣
    2000 年 15 巻 1 号 p. 52-57
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    わが国では高齢社会の到来により痴呆患者の増加が予測され, それに伴い痴呆患者の歯科受診の機会も増加が予測されている。痴呆患者は精神障害を有するため, 歯科治療時に協力を得ることが困難な場合が多く, 特に重度の痴呆を有する患者では, 疾病に対する理解力に乏しいため, 歯科治療時の対処に苦慮することがある。今回われわれは, ミダゾラムを用いた静脈内鎮静法 (以下IVS) 下に管理を行った, 重度痴呆症患者の歯科治療の2症例を経験した。
    症例1: 75歳, 女性でアルツハイマー病患者であった。5日前より異常行動が認められるようになった。明確な痛みの訴えはなかったが, 3日前より左側眼窩下部の腫脹を認め, 家族および担当職員に付き添われて当院を受診した。3回のIVS下に5歯の抜歯を行った。ミダゾラムの平均使用量は0.050mg/kg, 平均処置時間は30.0分, 回復するまでの時間は平均91.7分であった。
    症例2: 61歳, 女性でアルツハイマー病患者であった。数日前より右側臼歯部の自発痛を訴えかかりつけの歯科を受診し, 上顎右側智歯の翻蝕を指摘された。開口の維持は不可能であり歯科治療が困難なため当科を受診した。4回のIVS下に4歯の治療を行った。ミダゾラムの平均使用量は0.087mg/kg, 平均処置時間は32.5分, 回復するまでの時間は平均85.0分であった。
    重度痴呆患者の場合の行動管理法の1つとしてIVSの応用は, 十分な全身管理下であれば有用であると考えられた。
  • 術後2年経過の1症例
    野村 典生, 菅 武雄, 山本 健, 新井 高, 森戸 光彦
    2000 年 15 巻 1 号 p. 58-63
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    ニフェジピンは狭心症, 不整脈, 高血圧症の治療薬として使用されているカルシウム拮抗剤で, 副作用として歯肉増殖の報告がある。一般的にニフェジピン与薬による歯肉増殖症に対し, 与薬の変更を内科医へ依頼したうえで歯肉切除術を行うか, 温存療法で管理する傾向にある。さらに糖尿病患者においては歯周治療が困難とされている。
    本症例は高血圧症, 不整脈, 糖尿病の診断を受け, 食事療法とニフェジピンを含む薬物療法を受けていた年齢58歳の男性で歯肉腫脹を主訴として来院した。口腔衛生状態を確保した後, 予防与薬後エピネフリン非含有局所麻酔薬による局所麻酔とモニター下で歯肉切除術, 歯肉剥離掻爬術を行った。この症例ではカルシウム拮抗剤では血圧のコントロールが十分でなく, ACEI併用与薬が必要であり, 不整脈も伴っていたため, ニフェジピン与薬の変更は困難であった。本症例では心機能の低下とHbAlcが8%を示す糖尿病であったため, 予防与薬を行った上で観血処置を行った。その結果, 術後も良好な経緯をたどり, 歯周外科処置終了後2年間のメインテナンス中に歯周炎, 歯肉増殖の再発を認めていない。薬物性歯肉増殖とプラーク堆積に相関がある可能性を示唆している。
  • 橋口 清光, 丹羽 均, 松浦 英夫, 福家 秀一, 辻 英喜, 原田 茂光, 藤木 薫, 今西 要, 八木 由紀子, 森永 英男, 中村 ...
    2000 年 15 巻 1 号 p. 64-71
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    兵庫県川西市では, 「高齢者歯科診療所」が開設され平成10年5月より診療を開始した。
    開設より1年間に診療を行った患者を対象に基礎疾患および術前検査の結果などを中心に検討し, 在宅要介護高齢者の歯科診療におけるリスクにっいて考察した。
    患者総i数は69名。平均年齢は81歳であった。来院理由は義歯に関連した主訴にて来院した患者が6割を占めていた。
    全ての受診者が全身的な基礎疾患を有しており, 1人平均約2種類の基礎疾患を有していた。初診時に行った心電図検査では, 心電図検査が行えたもの65例中59例 (90%) に異常所見が認められた。虚血性変化を示した患者が約3割認められ, その他伝導障害, 不整脈を示す患者が多数存在した。このことは, 歯科治療時の心電図モニターが不可欠であることを示していた。初診患者69名中観血処置が予定された36名に対して血液検査を行った。感染症患者と判明したもののうち, 医科からの情報があったものは2例で, 残りの9例は本診療所の検査で新たに判ったものである。
    全身管理方法としては, 全例初診時において標準12誘導心電図検査を行い, 観血処置を行う際には術前に血液検査を行ったうえ, 必要に応じて各種モニターおよび精神鎮静法を使用して治療を行った。
    したがって, 在宅診療が必要となる患者の多くは, 診療時のリスクは高く, 高齢者歯科診療所のような設備の整った固定施設へ搬送して歯科治療を行うことが望ましいと考えられた。
  • 森田 一彦, 才川 隆弘, 平松 英樹, 天野 真弓, 藤田 欣宏, 松永 隆士郎, 石川 昭
    2000 年 15 巻 1 号 p. 72-76
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    浜松市歯科医師会は浜松市の委託を受け平成6年7月より在宅寝たきり老人を対象に訪問歯科診査事業を始めた。訪問診査に引き続き訪問歯科診療を希望する者については歯科医師会が独自の事業で訪問歯科診療を行っている。今回平成10年度までの5年間の受診状況および治療内容などについて, 年度ごとに比較検討した。
    訪問診査件数は946件であり, 男性447件, 女性499件であった。申し込みから訪問診査を実施するまでに要した日数を比較すると, 半数以上が1週間以内に実施されすばやい対応がなされていた。申し込みの理由にっいては各年度とも義歯に関するものが多く, ほぼ7割を占あた。訪問歯科診療を受けた者は男性332件, 女性364件の合計696件で, 訪問診査を受けた7割以上が訪問診療を希望し, その割合は年々増加していた。治療内容においては義歯に関する割合が最も多く, ほぼ7割を占めていた。
  • 神吉 利美, 藤田 弓, 金 容善, 久山 健, 尾崎 喜久男
    2000 年 15 巻 1 号 p. 77-79
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 雅志
    2000 年 15 巻 1 号 p. 80
    発行日: 2000/07/31
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
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