15~19才の栃木県内の夜間高校定時制生徒, 男子59名, 女子38名, 計97名について, 自転車エルゴメーターによりPWC
170及びVo
2maxを疲労していない状態時に測定し, 同時に全日制生徒との比較をし次のような結果を得た。
1) PWC
170 (kpm/min) については, 男子が18才で910kpm/minと最も高い値を示し, その他の年令では約800kpm/minであった。女子はすべての年令で約600kpm/minであった。PWC
170 (kpm/kg/min) では15~19才まで男子が14~15kpm/kg/min, 女子が10~11kpm/kg/minとほぼ一定水準にあった。
2) Vo
2max (
l/min) においては, 男子では15~18才までわずかの増加がみられたが, 女子においてはすべての年令で約1.8
l/minとほとんど一定の水準にあった。Vo
2max (ml/kg/min) をみると, 男子が15才で49.48ml/kg/minと最も高い値を示し, それ以降はわずかではあるが減少していた。女子は18才で36.35ml/kg/minと最も高い値を示し, その他の年令では34~35ml/kg/minの範囲にあった。
3) 性差についてみると, PWC
170 (kpm/min) は62~78%, PWC
170 (kpm/kg/min) では70~80%, Vo
2max (
l/min) では65~73%, そしてVo
2max (ml/kg/min) では72~75%であった。
4) 15才, 16才, 17才について, 夜間高校定時制生徒と全日制生徒を比較してみると, PWC
170 (kpm/min) 及びVo
2max (
l/min) では, 男子がすべての年令で全日制生徒が大きく上回り, とくに16才, 17才では有意差が認められたが, 女子ではPWC
170 (kpm/min) においてはすべての年令で有意差はみられず, またVo
2max (
l/min) も15才で夜間高校定時制生徒が有意差をもって上回っていたが, 16才, 17才ではほとんど差がなかった。
PWC
170 (kpm/kg/min) , Vo
2max (ml/kg/min) では, 男子がすべての年令で全口制生徒が上回っていたけれども, 16才のPWC
170 (kpm/kg/min) 以外, 有意差はみられなかった。女子は各年令でわずかの差はあるが, 両者間に有意差は15才のVo
2max (
l/min) 以外認められなかった,
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