修善寺地区青少年の身体各部の発育比及び筋力について測定を行い大要次のような結果を得た。
1) 当地区の青少年は一般に細長型の発育を示している。
2) 第2期身長増加率のピークを示す時期は男女とも全国平均値のそれよりも早く, 第2期座高増加率がピークを示す時期は全国値のそれより遅く, 下肢長増加率の第2期頂期は全国値より早いので, 身長の第2期増加の主役は下肢であると言える。
3) 比上肢長は埼玉, 神奈川地区と比較して同様早期発育の傾向がみられる。
4) 比下腿長値, 前腕長の上肢長に対する比の両者は, 四肢では特に躯幹に近い部分の発育が早期に進行することを示している。
5) 体重, 上腕囲, 前腕囲の増加率, 部位比などは全国値, 他地区と同等であり, 特別な傾向を認めない。
6) 握力, 背筋力は比較的よく発達している。
7) 上腕屈筋力は男子では年令と共に漸増するが, 12才以降の女子では著明ではない。
8) 伸脚力の年令に伴う発達は11才以前及び16才前後で急速であり二相性を示す。男女とも11才までは左より右が強いが, 12才以降は左側の方が稍々優越する傾向がある。
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