皮膚
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28 巻, 5 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 伊木 まり子, 酒谷 省子, 安原 稔
    1986 年 28 巻 5 号 p. 663-664
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 前川 典子, 東田 敏明, 伊庭 仁樹, 河村 甚郎
    1986 年 28 巻 5 号 p. 665-666
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 角化細胞内tubuloreticular structure
    高橋 秀東, 飯島 茂子
    1986 年 28 巻 5 号 p. 667-668
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 本間 真
    1986 年 28 巻 5 号 p. 669-670
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 汗口角化症類似の臨床像を示した1例
    本間 真
    1986 年 28 巻 5 号 p. 671-672
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 猪原 慎一
    1986 年 28 巻 5 号 p. 673-680
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    表皮細胞の分化の過程で, 表皮蛋白の燐酸化が変化するかどうかをマウス培養表皮細胞を用いて検索した。その結果, 分化の亢進した時点の細胞で, いくつかの5%トリクロル酢酸 (TCA) 沈澱蛋白の燐酸化が亢進していることを見いだした。次に, いかなる蛋白燐酸化酵素 (protein kinase) が表皮細胞の蛋白燐酸化と形態学的変化とに関与しているかを低Ca2+濃度の条件下の培養細胞を用いて検索した。その結果, 複数のprotein kinase C活性化物質によって分子量60,000の5%TCA沈澱蛋白の燐酸化の亢進をみ, またその時点における培養細胞に著明な形態的変化をみた。よって, protein kinase Cが表皮細胞に何らかの生理的役割を担っている可能性が示唆された。
  • リンパ管腫の形成機序解析のための概念として
    浅野 翔一
    1986 年 28 巻 5 号 p. 681-693
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    著者は, リンパ管腫の存在する領域のリンパ管について, リンパ管造影検査を施行した。その結果, リンパ管腫を含むリンパ管系にリンパの排導遅延を示唆する造影剤の残溜所見を得た。そこで, この様なリンパ排導遅延によって引き起されたリンパ管内リンパの貯溜現象を “管内リンパうっ滞” と表現した。
    一方, リンパ管腫の組織学的検索により, その病巣部は管内リンパうっ滞によって生ずる病理形態を示すことが明かとなった。
    以上の所見と臨床的に想定された発症誘因とを考慮に入れると, リンパ管腫の発症には管内リンパうっ滞が潜在的に先行している可能性が推察された。
  • 実験的閉塞後の家兎リンパ管壁の形態的変化
    浅野 翔一
    1986 年 28 巻 5 号 p. 694-702
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    家兎の頸リンパ本幹結紮によるリンパうっ滞実験を行い, その管壁の変化を経時的に観察し, 以下の様な結果を得た。
    1) 管壁は結紮術後1週間までは, 間葉系細胞の反応により7-8倍に肥厚し, その中に側副路としてのリンパ管が新生された。
    2) その後, 管壁の肥厚は減少し3-4倍の厚さとなり, 線維性肥厚や筋性肥厚の所見を示した。
    3) 電顕的には, 線維性肥厚管壁では内皮細胞内フィラメントの増加と連続したbasal laminaがみられ, 筋性肥厚管壁では内皮細胞内フィラメントの増加と断続性の肥厚したbasal laminaがみられた。
    以上, 頸リンパ本幹閉塞は, 結果的に, その管壁に肥厚性変化と側副路の形成を惹起することが明かとなった。このことは, 臨床的にみられるリンパ管腫に於けるリンパ管の形態像の解明を裏付けるものと考える。
  • 三谷 てるみ, 須貝 哲郎
    1986 年 28 巻 5 号 p. 703-714
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    低湿度環境 (RH32±2%) における保湿効果を最近市販された化粧品製剤と医薬外用剤について, 2週間連続塗布法により8名の正常志願者で比較検討した。被験試料の各主成分はピアルロン酸とグリセリン, 水溶性コラゲン, 大豆レシチンおよびヘパリノイドで, スクワランを対照とした。角層の水分含有量はHFimpedencemeterによる電気伝導度と電気容量測定からその変動を間接的にとらえ, evaporimeterEP1で経皮水分喪失量を測定し, 皮表からの水分蒸散抑制効果を検討した。また, 皮表の形態的変化は合成シリコンゴムによるレプリカで観察した。スクワランには保湿能もTWL抑制能もなかったが, 他の4製剤には保湿効果がみられ, その順位はピアルロン酸-グリセリン, 水溶性コラゲン, ヘパリノイドおよび大豆レシチンの順であった。TWL抑制はピアルロン酸-グリセリン, ヘパリノイド, 大豆レシチンの順で, 水溶性コラゲン製剤のTWぬ抑制はほとんどみられなかった。
  • 袴田 薫, 三谷 てるみ, 須貝 哲郎
    1986 年 28 巻 5 号 p. 715-725
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/11/30
    ジャーナル フリー
    皮膚刺激性評価を行い低刺激性であることを認めた保湿製剤, すなわち20%尿素製剤 (医薬外用剤) と0.05%ピアルロン酸・グリセリン製剤 (化粧品) を当科における乾燥性皮膚症患者9例を対象に外用させ, 皮膚保湿効果について比較検討を行った。保湿効果は皮膚電気伝導度, 皮膚電気容量, 経皮水分喪失量の各測定結果と皮膚表面形態により評価した。その結果, 両製剤ともに塗布中は塗布前に比べて統計的に有意に優れた保湿効果を示し, 経皮水分喪失抑制能も同時に持ち合わせていることがわかった。さらに両製剤間の比較では, ヒアルロン酸・グリセリン製剤が有意に優れていることが明らかになった。また掻破痕を持つ入院患者での外用では, 20%尿素製剤塗布群で6例中3例に副作用が見られたが, ヒアルロン酸・グリセリン製剤塗布群での副作用は見られなかった。これらの結果より実地臨床の立場からはピアルロン酸・グリセリン製剤の方が使い易いことがうかがわれた。
  • 角田 孝彦, 小川 俊一
    1986 年 28 巻 5 号 p. 726-730
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    昭和50-59年の10年間に山形県立中央病院皮膚科を受診した単純庖疹264例, 水痘147例, 帯状庖疹917例につき統計的観察を行った。三疾患ともこの10年間で増加傾向にあることが示され, とくに近年, 成人の急性型陰部庖疹 (10例), 成人水痘 (64例) は著しく増加している。帯状庖疹患者は外来患者総数の3.2%とかなり高い頻度を得たが, 病院の性格や気候因子によると思われた。昭和58-59年の2年間の帯状庖疹216例で, 悪性腫瘍患者は13.9%, 汎発性帯状庖疹は9.3%, 帯状庖疹後神経痛は13.9%にみられた。
  • 松村 雅示, 駒村 公美, 東 禹彦
    1986 年 28 巻 5 号 p. 731-735
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    尿酸排泄促進剤であるベンズブロマロン (ユリノーム ®) により生じた日光疹型薬疹の1例を報告した。ベンズブロマロンを他剤に変更することで光線過敏は消失した。
    ベンズブロマロンを3錠 (150mg) 経口投与した後にUVAを背部に照射し, 紅斑を生じたことより, ベンズブロマロンによる日光疹型薬疹と診断した。
  • 大西 陽子, 西嶋 摂子, 河村 甚郎, 朝田 康夫, 高石 喜次
    1986 年 28 巻 5 号 p. 736-740
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    19才, 男子。ミノマイシンとデキサメサゾン内服併用療法を行ない, 著効を示した膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎の1例を報告した。血中DHEA-Sを含め, アンドロジェンはほぼ正常範囲内であった。ミノマイシン1日200mgおよびデキサメサゾンの眠前投与を行ない, デキサメサゾンは0.25mgを1ケ月, 次いで0.25mgと0.5mg交互投与を3週間行なった。
  • 岡崎 直樹, 松中 成浩, 壇上 茂人, 江川 弘光, 船岡 信彦
    1986 年 28 巻 5 号 p. 741-744
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    52才, 女, 右上腕外上顆炎の治療のためのステロイド局注後, 翌日より同部に腫脹, 発赤と疼痛が出現し, 急速に右上肢全体, 右側頸部, 右側胸腹部にこれらが拡大。局注部の肘関節部を中心に水庖を伴う地図状の青紫色の局面を生じ, 発症後3日目にショック状態に陥った。抗生剤投与および減張切開にてこれらの症状は急速に軽快。切開時, 筋腹および筋組織には壊死病変は認めていない。壊死部皮下組織の培養で, A群化膿連鎖球菌 (group A β-haemolytic streptococcus) が検出され, hemolytic streptoccus gangreneと診断した。発症後1カ月半にて壊死組織を切除し肘関節部には有茎植皮, 上腕および前腕の皮膚壊死部には分層あるいはメッシュスキングラフトを施行し, 関節部の拘縮を来たすことなく治癒。
  • 1981-1985年の自験例および本邦報告例の統計的観察
    大郷 典子, 河合 敬一, 菱川 秀夫, 土井 顕, 宗 義朗, 戸矢崎 紀紘, 松田 良夫
    1986 年 28 巻 5 号 p. 745-753
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    1981年-1985年の5年間におけるケルスス禿瘡, 頭部浅在性白癬の自験例およびblack dot ringwormを含めた本邦での報告例の統計的観察を行った。ケルスス禿瘡85例, 頭部浅在性白癬46例, black dot ringworm 27例みられ, 原因菌では. M. canis 58.9%, T. rubrum13.9%, T. uiolaceum13.3%, M. gypsem, T. tonsurans は共に5.7%およびT. mentagrophytes 25%を占めた。感染源として明らかにペットと断定出来るものは全体の14.6%でこの内の約70%は猫からであった。本3疾患の増悪因子としてステロイド外用剤の, また家族内感染の源として家庭塵埃の関わりが大と思われた。
  • 江原 孝子, 寺井 信子, 伊木 まり子, 安原 稔, 寺井 陽彦
    1986 年 28 巻 5 号 p. 754-760
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    症例は30歳男子。28歳時より潰瘍性大腸炎の治療を受けている。29歳時, 偽膜性口内炎を発生。粘膜カンジダ症として治療を受け一時軽快。30歳時, 偽膜性口内炎が再発。次いで頭部に悪臭のある膿疱を多発。これらは境界明確な円形の増殖性局面となった。粘膜, 皮膚病変とも無菌性。病理組織学的に粘膜, 皮膚病変とも表皮突起と真皮乳頭層の延長, 基底細胞層上の棘融解細胞を混じる裂隙形成, 好酸球性表皮内膿瘍を認めた。螢光抗体直接法と間接法はともに天疱瘡抗体の存在を示した。以上より, Hallopeau型増殖性天疱瘡と診断した。プレドニン内服治療により良好の経過をとってい
  • 染田 幸子, 辻 卓夫, 國行 秀一, 濱田 稔夫
    1986 年 28 巻 5 号 p. 761-764
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    30歳, 女性。第2子妊娠中期より下肢に瘋痒性点状紅斑が出現し, 出産2日後より増悪した。出産20日後の初診時, 四肢に境界鮮明な紅斑を認め, 一部環状を呈し, 小水疱やびらん, 痂皮を伴っていた。紅斑部の組織像では, 表皮内への軽度の細胞浸潤, 真皮上層の著明な浮腫, 血管周囲に単核球と好酸球の浸潤を認め, 螢光抗体直接法で皮疹部の表皮基底膜部にC3及びClqの帯状の沈着を認めた。抗生物質含有ステロイド軟膏の外用及び抗ヒスタミン剤の内服にて約3週間後に軽快した。
  • 染田 幸子, 細井 洋子, 北 孝子, 濱田 稔夫, 根来 伸夫, 大江 明子, 井上 隆智
    1986 年 28 巻 5 号 p. 765-771
    発行日: 1986年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    症例1: 33才, 女。症例2: 53才, 女。共に顔面, 手背の紅斑性皮疹, 四肢の関節痛と筋脱力感を主訴として来院した。CPKの上昇, 筋電図にて筋原性の変化を認め, 入院時より血液ガスでPO2の低下, A-aDO2の開大, 胸部レ線像で軽度の間質陰影の増強があり, 症例2ではVelcroラ音を聴取し, 肺病変の合併が疑われた。2例ともステロイド内服治療中, 間質性肺炎が急激に進行し, ステロイド増量, パルス療法にても肺機能改善はみられず, 症例1では呼吸器症状出現9日後に, 症例2では約3週間後に死亡した。皮膚筋炎に合併した肺病変の中には, 極めて予後不良の例があることを改めてここに強調しておきたい。
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