64歳, 女性。平成4年4月より慢性腎不全にて透析中である。平成5年12月頃より, 口腔内と手掌に水疱, 紅斑が出現し, 色素沈着を残して治癒した。平成6年10月までに同様の症状が数回繰り返したため当科を受診した。四肢及び顔面に紅暈を伴った円形暗赤色の水疱, 色素斑が散在性に存在した。病変部は前回皮疹が見られなかった部位にも広がっていた。固定薬疹と診断し, 原因薬剤精査していたところ, 平成6年11月, 感冒にかかり, PL顆粒
®を内服した。その2日後, 皮疹の範囲が拡大し, 色素斑上にも紅斑が認められた。内服テストにてPL顆粒
®で陽性反応を示した。成分内服テストではサリチルアミドで陽性所見が得られた。
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