日本養豚学会誌
Online ISSN : 1881-655X
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44 巻, 4 号
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原著
  • 高田-及川 直子, 押田 敏雄, 森本 浩司, 堂ヶ崎 知格
    2007 年 44 巻 4 号 p. 155-162
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2008/08/12
    ジャーナル フリー
    豚の新生時から出荷時までの5ステージ(新生時,離乳時,2ケ月齢,4ケ月齢,6ケ月齢)について,赤血球中および血漿中のビタミンE(以下V.E)濃度を測定し,これらV.E濃度の推移,相関性,また血中Se濃度との関連について検討した。赤血球あるいは血漿V.E濃度はほぼ同様に推移し,新生時にはそれぞれ1.70μg/ml, 2.68μg/ml離乳時には最高値(2.67μg/ml, 2.87μg/ml)となり,4ケ月齢で最低値(1.09μg/ml, 1.44μg/ml)となった。離乳時のV.E濃度の増加は,乳汁中に多く含まれるV.Eを母豚から摂取したためと考えられた。新生時から6ケ月齢までの赤血球中V.E濃度と血漿中V.E濃度との間には相関(r=0.734,P<0.01)があった。また,新生時から6ケ月齢までの全血液中V.E濃度とSe濃度との間には負の相関(r=0.605,P<0.01)があった。
  • 高橋 弘, 杉本 隆重, 大竹 聡, 赤地 耕太郎
    2007 年 44 巻 4 号 p. 163-170
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2008/08/12
    ジャーナル フリー
    生産感度解析を用い,養豚農家の繁殖成績の重要な生産指標である年間母豚回転数(LPSY)に影響を与える要因について,優先順位付けを行った。それらの要因は,年間母豚当りの離乳後初回種付けまでの日数(WS),離乳後未交配での廃用までの日数(WT),同一産次内における初回種付けから分娩にいたった受胎種付けまでの間の日数(SS)と初回種付け後廃用までの日数(ST),そして分娩サイクル当りの妊娠日数(GL)と授乳日数(LL)である。初めに77農家のフィールドデータを用い,農家別にそれぞれの要因の実績値を求めた。母豚回転数の予測モデル式は,LPSY1=(365-WS-WT-SS-ST)÷(GL+LL)と定義した。成績優良農家の実績値から求めたWS,WT,SS,ST,GLとLLの目標値には,それぞれ11.1日/年,1.1日/年,5.2日/年,9.9日/年,115.0日/分娩サイクル,20.3日/分娩サイクルを使用した。生産感度解析の結果,優先順位第1位となった農家戸数が多い要因はSSが最も多く32戸,次いでSTの23戸,LLの10戸,WTの8戸の順であった。優先順位第2位で農家戸数が最も多かったのはSTの23戸,またSSでは13戸となっており,母豚回転数を改善するためには種付け後の母豚の管理が重要であることが確認された。
技術ノート
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