日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
3 巻, 4 号
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  • 長井 望, 三田 彰, 矢向 高弘, 佐藤 忠信
    2003 年 3 巻 4 号 p. 1-13
    発行日: 2003年
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    建築・土木構造物の損傷リスクの定量化を実現する手法として、構造ヘルスモニタリングが注目されている。しかしながら、ワイヤ敷設に費やすコストが大型構造物へモニタリングシステムを導入する障壁となっていた。 本研究では、ワイヤ敷設コスト削減のため、TCP/IP と無線通信を用いたワイヤレスセンサネットワークシステムを提案し、その理論解析、プロトタイプ製作、評価試験を行った。こうした検討の結果、本論文で提案したセンサネットワークは、目標として設定した性能を満足し、ワイヤ敷設コストと、敷設に要する時間を大幅に削減することが可能で、かつリアルタイムな損傷検知に必要とされる高い同期性能を確保できることが確認された。
  • 森川 信之, 神野 達夫, 成田 章, 藤原 広行, 福島 美光
    2003 年 3 巻 4 号 p. 14-26
    発行日: 2003年
    公開日: 2010/08/12
    ジャーナル フリー
    異常震域が現れる、やや深発地震を対象とした地震動の最大振幅の予測を経験的手法によって行う上で、距離減衰式に対して補正係数を導入することを提案する。ここでは、東北日本 (東北及び北海道地方) を対象として、司・翠川 (1999) による最大加速度、最大速度の距離減衰式を基準に、(1) 太平洋側と日本海側の地震動強さの違いに対応する係数、(2) 遠方の地域まで地震波があまり減衰せずに伝わることに対応する係数、の二種類の補正係数を求めた。これらは、いずれもプレート沈み込み帯における特異な減衰 (Q) 構造に起因する伝播経路特性の地域性を補正するものである。ここで求めた新たな補正係数を適用することにより、やや深発地震を対象とした経験的手法による地震動予測において、非常に広域にわたって最大加速度及び最大速度の予測値の精度が大幅に向上する。
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