高分解能衛星IKONOS 画像および数値標高モデル (DEM) を用いて2004 年新潟県中越地震での斜面崩壊地を検出する方法について検討した.多くの斜面崩壊地では, 地震によって樹木などの植生が斜面下方に流出し, 土壌が露出していることを利用して, 画像から計算される植生指標NDVI が地震後に顕著に減少する地域を斜面崩壊地として検出した.解析では, 航空機レーザスキャナによるDEM を利用し, 画像間の重ね合わせ誤差を小さくし, 傾斜度を算出して平地を除去することにより誤検出を軽減させることを試みた.検出結果を航空写真の目視判読結果と比較したところ, 全体の85%程度の斜面崩壊地を検出できること, 検出結果の正解率は約90%となることを示した.
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