2011年東北地方太平洋沖地震後に福島県浜通り付近で発生した正断層の地震群の強震記録を用いて、スペクトルインバージョンにより短周期レベルを推定した。その結果、4月11日のM
J7.0の地震の短周期レベルは、地殻内地震の平均値とほぼ同じであることがわかった。また、M
J7.0の地震の最大加速度と最大速度は距離減衰式より大きいが、これには地盤増幅の影響が含まれており、各観測点で得られている地盤増幅率で補正すると距離減衰式と同レベルとなることを示した。さらに、他の逆断層の地震と比較して、より遠方まで、断層平行方向に対する断層直交方向の応答スペクトル比が大きい傾向があり、Rayleigh波の卓越が寄与していることを指摘した。
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