日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
12 巻, 3 号
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論文
  • 深田 秀実, 小林 和恵, 佐藤 賢二, 川名 英之, 増田 智弘
    2012 年 12 巻 3 号 p. 3_1-3_20
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/13
    ジャーナル フリー
    地方自治体の災害対策本部を対象とした従来の防災情報システムは、キーボードやマウスといった入力デバイスを用いるものがほとんどであり、災害発生時の緊迫した状況下で、正確かつ迅速にシステム操作を行なうためには、情報リテラシーの高い専門職員を配置する必要があった。しかし、自治体における現在の防災体制の中で、情報システムに精通した専門職員の配置を必須とすることは、行財政改革を進める必要がある自治体にとって、容易なことではない。そこで、本研究では、自治体の防災担当職員が災害発生直後の混乱した状況でも、容易に操作することが可能な災害情報管理システムを提案する。本提案システムでは、テーブル型ユーザインタフェースとデジタルペンを用いることにより、被害情報を容易に入力できる操作性を実現している。実装したプロトタイプを用いて想定利用者によるシステム評価を行った結果、デジタルペンでアイコンを入力する操作性や対応履歴閲覧機能について、良好な評価を得た。
  • 田子 茂, 勅使川原 正臣, 太田 勤
    2012 年 12 巻 3 号 p. 3_21-3_33
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/13
    ジャーナル フリー
     本論文は、中高層SRC造集合住宅の桁行方向の第2次診断法に基づく建物高さ方向の耐震性能の分布を分析し、強度が低い弱点層に損傷が集中する可能性を示す。特定層への損傷集中に影響する要因として、柱梁耐力比、高さ方向の鉛直部材の強度分布を取り上げ損傷集中との関係を検討する。その結果を踏まえ、中高層SRC造建築物において、特定層への大破あるいは中破以上の大きな被害集中を回避することを目的とし、実務的に使いやすい第2次診断法に柱梁耐力比と高さ方向の鉛直部材の強度分布(第2次診断法のCTU·SDの分布)を考慮した耐震診断法(第2、3次診断法)の選定について提案する。
  • 西川 隼人, 宮島 昌克
    2012 年 12 巻 3 号 p. 3_34-3_48
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/08/13
    ジャーナル フリー
    著者らは震源スペクトルやサイト増幅特性と基盤と地表の地震動指標の比、いわゆる地盤増幅度の関係式を求めており、これに基づく増幅度評価式を提案している。本論文ではサイト増幅特性を変更して評価式を改良するとともに、改良した評価式によって計算した地盤増幅度とモーメントマグニチュードMwの関係を調べた。その結果、最大地動速度の地盤増幅度は最大地動加速度に比べて、Mwによって大きく変化することが明らかになった。続いて、提案した評価式による増幅度と観測記録を用い重複反射理論によって評価した増幅度を比較したところ、サイト増幅特性と重複反射理論による理論値が適合する場合、最大地動速度の計算増幅度と観測増幅度はよく対応した。
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