老年歯科医学
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5 巻, 1 号
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  • 日野原 重明
    1991 年 5 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 加藤 俊夫
    1991 年 5 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
  • 木田 正芳, 広田 康晃, 渋谷 徹, 丹羽 均, 松浦 英夫
    1991 年 5 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高血圧患者の歯科治療に際しては, 重篤な合併症を未然に防ぐため, 精神的および身体的ストレスを可及的に避ける必要がある。特に, 抜歯等の観血処置においては注意しなければならない。今回, 我々は, 高血圧患者の抜歯時において, トリアゾロベンゾジアゼピン系の抗不安薬alprazolarn (ソラナックス®) を前投薬として用い, その有効性と安全性について検討する目的で, 待合室および治療中の循環動態を観察し, 次の結果を得た。
    1. alprazolam 0.4mgを前投薬として用いた場合, 待合室における循環動態各パラメータ (収縮期血圧, 拡張期血圧, 平均動脈圧, 心拍数, RPP以下同じ) の値はやや低下を示したが有意ではなかった。
    2. alprazolam 0.4mgを前投薬として用いた場合, 治療中における循環動態各パラメータの最高値は非投与時に比べ有意に低下した。
    3. alprazolam 0.4mg前投与により, 治療中における循環動態各パラメータの最低値および変動値 (max-mini) はやや低下したが有意差は認められなかった。
    以上の結果より, alprazolam 0.4mgの前投与は, 高血圧患者の抜歯に際し, 精神的ストレスを軽減させ, かつ, 治療中の循環動態の安定に著しく有効であることが示唆された。しかし, 眠気, ふらつき等の副作用および現在の常用薬に対し, 十分考慮した上での投与でなければならない。
  • 重頭 直文, 村田 比呂司, 奥原 利樹, 亀田 浩司, 浜田 泰三
    1991 年 5 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    義歯装着者を義歯に対する順応性の良否によって分類し, 床下粘膜の評価と術前, 術後の咀嚼機能スコアによる予後の判定を比較検討した。併せて既往歴, 精神的および肉体的自覚症状等からなる健康調査票 (KMI) との関連性について検討を行った。
    1. 顎堤の状態と義歯に対する順応性との関連性は特に認められず, 視診や触診等の口腔内診査では限界があると考えられた。
    2. 咀嚼機能スコアは両患者群共に術前に比べ術後では約1.5倍高くなった。しかし, 義歯に順応しない患者群は術後でも, 義歯による咀嚼機能に満足しない状態であった。一方, 義歯に順応する患者群の多くは術後には義歯による咀嚼機能に満足する状態であった。
    3. 健康調査票の集計結果, 義歯に順応する患者の多くは既往歴, 精神的および身体的な自覚症状が少ない傾向にあった。一方, 義歯に順応しない患者では上述の3項目ともに多い傾向であり, またその合計も多かった。
    以上のことより, 無歯顎患者の義歯治療を行う上で, 口腔内の診査のみではなく, 患者の既往歴, 精神的および身体的な健康状態を把握することが治療の難易の理解および治療方針決定等の治療進行上ならびに術後の経過に有効であると考えられる。
  • 主訴と来院までの期間について
    行廣 圭史, 福山 勝久, 金倉 圭一, 曽 一鳴, 中山 康弘, 西嶋 克巳
    1991 年 5 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    今回われわれは65歳以上の高齢患者にとって何が受診動機となり病院を受診するのかを調査するため, 1985年1月1日から1989年12月31日までの5年間に岡山大学歯学部附属病院に来院した65歳以上の初診高齢外来患者2, 231人を調査対象に主訴について検討した。また, 主訴を自覚してから来院までの期間, 主訴を自覚しても早期に来院しなかった場合はその理由についても検討を行った。
    1. 主訴別では疼痛に関するものが最も多く681例 (自発痛に関するもの313例, 誘発痛に関するもの368例), ついで義歯に関するもの640例, 腫脹に関するもの299例と続いていた。
    2. 主訴別の来院までの期間をグラフ化すると以下のほぼ3つのパターンを示した。
    1) 1Dが最高値を示す型
    2) 1Mが最高値を示す型
    3) 2Yが最高値を示す型
    1) のグループは, 充填物・冠に関するものである。2) のグループは, 違和感, 自発痛, 誘発痛, 腫脹, 顎関節に関するものである。3) のグループは, 歯の実質欠損・欠損歯, 歯の動揺・歯肉の出血排膿・口臭, 義歯に関するものである。
    3. 主訴を認めても1週間以上経過してから当院に来院した患者の遅延理由については, 痛みがないまたは痛みが軽いといった痛みに関する理由が多くみられた。また, 義歯に関しては, 脱落しやすく十分満足していないが, 痛みがないまたは痛みが軽いため何とか我慢すれば食事ができる状態であるので来院しなかったという患者が大部分を占めていた。
  • 眞木 吉信, 榎 智嗣, 杉原 直樹, 高江洲 義矩
    1991 年 5 巻 1 号 p. 39-43
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    痴呆老人では日常生活動作 (ADL) の低下を伴う場合が多く, 歯科保健行動や咀嚼にも関連が深いものと考えられる。そこで本研究は, 痴呆老年者と正常老年者の口腔内状況の比較から, 食品摂取受容にかかわる要因を検討した。
    調査対象は, 千葉県内の特別養護老人ホームの60歳以上の入居者58名で, これらの対象者について, 齲蝕とくに欠損歯の補綴状況を主とした口腔内診査を行い, さらに施設の日常食品の献立表を入手し, これを参考にして食品摂取受容状況を調査した。痴呆の有無については, 全対象者に対して長谷川式簡易知的機能評価スケールを用いて正常と痴呆の2群に分類した。
    痴呆評価の結果, この施設における痴呆老年者は全体の52%で, その殆どは脳血管性痴呆であった。また, これら痴呆老年者の食品摂取受容は, 正常群に比べて17品目で明らかに劣っていた (p<0.05) 。この背景を分析するために, 正常群と痴呆群の口腔内状況を比較したところ, 1人平均DMF歯数および残存歯数には大きな差は見られず, さらに無歯顎者率と義歯装着者率にも有意差はなかった。この両群に大きな相違を認めたのは, 口腔内に2歯以上の連続欠損または残根歯をもっ者の割合すなわち要補綴者率であった。老年期痴呆を伴う施設居住者は, 正常者に比べて明らかな咀嚼機能の減退を来しており, その主因は補綴状況の貧困にある事が考察された。さらに, 未補綴状況にともなう咀嚼機能の低下が痴呆の進行に関与している可能性も推察される。
  • 藤川 晃, 平塚 博義, 山口 晃, 宮川 明, 野口 誠, 小浜 源郁, 小松 世潮
    1991 年 5 巻 1 号 p. 45-48
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    近年の我が国における高齢者人口の急増に伴い全身疾患を有する高齢者 (65歳以上) が, 歯科治療, 口腔外科手術を必要とする機会が多くなって来ている。今回我々は, 当院新病棟開設以降の昭和59年4月から, 平成2年3月までの6年間に札幌医科大学歯科口腔外科を受診し, 入院加療を要した高齢者を対象にその実態を検討したので, 報告した。
    同期間の入院患者総数は, 2977名で高齢入院患者は, 371名 (12.5%) を占めていた。年齢は, 65歳から87歳にわたり平均72.5歳であった。性別では, 男性190名, 女性181名であった。疾患別にみると, 腫瘍が202例 (良性28例, 悪性174例) と全体の54.5%を占めた。以下, 歯槽堤過吸収, 嚢胞, 炎症, 外傷の順であった。371名中, 手術施行件数は, 331件と全体の89.2%が手術を施行されていた。既往歴, 合併症を有する高齢者の手術施行に当っての問題点についても報告した。
  • 佐野 浩, 山崎 博嗣, 菊池 章宏, 須藤 剛, 佐藤 広一, 道脇 健一, 河野 孝栄, 平井 基之, 尾崎 卓弘, 川島 康, 住野 ...
    1991 年 5 巻 1 号 p. 49-59
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    近年, 人口の高齢化に伴い高齢者を取り扱う機会が増加している。高齢者ではペースメーカー植え込みの適応である不整脈の出現頻度も高い。一方ペースメーカー植え込みの適応が拡大し, ペースメーカーを植え込み日常生活を営んでいる高齢者は少なくない。
    今回我々は, ペースメーカーを植え込んだ70歳以上の4名の高齢者に対して, 局所麻酔下に計16回の歯科処置を行った。処置中は8チャンネルポリグラフを用い経時的に心電図, 脈波, 呼吸などの連続記録と同時に頻回の血圧測定を行った。
    2症例は, 処置直前から処置終了までペースメーカーリズムだけで処置を終えた。他の1症例は, 麻酔中・処置中に血圧の上昇とともにペースメーカーリズムのみから自発心拍が出現した。他の1症例は, 処置直前には自発心拍であったが, 麻酔中・処置中に血圧の軽度の低下と徐脈が出現し, ペーシングが行なわれた。この2症例の循環動態の変化には自律神経系の関与が考えられた。
    ペースメーカーを植え込んだ高齢患者の歯科処置にあたっては, 問診, 術前検査, 主治医への問い合わせなどにより患者の状態を十分に把握し, ペースメーカーが正常に作動しているのを確認し, 処置中は電磁障害をはじめとする種々のペースメーカートラブルに注意を払う, このためには心電図をはじあとして血圧, 脈波などの監視下に処置を行うことが必要と思われた。
  • 症状ならびに治療法
    長岡 英一, 鎌下 祐次, 迫田 敏, 河野 弘, 濱野 徹, 竹迫 清
    1991 年 5 巻 1 号 p. 60-72
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    義歯患者の多くが義歯性の口腔粘膜疾患に罹患し, 特に老年無歯顎患者には顎堤の萎縮が著明な総義歯難症例が多く, 不満足な食生活を送っているのが現状である。
    これら患者の口腔内はじめ口顎系の症状の病態は様々であり, これらの症状の改善には, 義歯の改造や清掃指導のみで効果がある場合と, 外科的な処置を必要とする場合がある。
    一方, 我々は組織反射スペクトル解析法による口腔粘膜の観察を行っている。
    本論文は, 乳頭状過形成, 義歯性線維腫, フラビーティシューの各1治験例の症状と治療法について, 特に外科的処置との関連で検討したものであるが, 乳頭状過形成についてはスペクトル解析法による観察結果も示した。
  • 慢性関節リウマチ患者の在宅治療の一例から
    植田 耕一郎, 江澤 敏光, 岩内 伸雄, 石崎 隆弘, 佐藤 吉則, 中澤 清
    1991 年 5 巻 1 号 p. 73-78
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    近年, 我が国では, 高齢化社会に向けての対応が迫られており, 歯科医療の面からも地域医療機関による歯科訪問治療の実施や, 大学病院における高齢者歯科診療科の設置, あるいは総合病院における歯科治療患者の入院制度など, 具体的な検索が行われるようになった。著者等も, 高齢者歯科医療の一環として寝たきり老人に対する歯科在宅治療を行い, 補綴誌33巻2号に報告した。しかし, その後在宅治療を進めるにあたって寝たきり患者ひいては障害者のもつ問題は, きわめて多様であり, 治療を含みながらも医学だけではなく, 他の分野をも包含するような理念の必要があると痛感されるようになった。すなわち, リハビリテーションの基本的理念である「全人間的権利の獲得と復権」を基本とし, 高齢者に対して新しい歯科医療目標の確立が必要であると思われる。
    そこで今回, リハビリテーション歯科医療に, 我々歯科医は, どのように対応したら良いかを検討する目的で, 慢性関節リウマチによる寝たきり在宅患者の治療を一例に, それまで著者等の行った在宅歯科治療の反省と, 今後のリハビリテーション歯科医療について考察を加えたので報告する。
  • その推移
    黒川 裕臣, 榎本 友彦, 江面 晃, 岡村 敏弘, 三上 格, 吉岡 弘行, 畑 好昭
    1991 年 5 巻 1 号 p. 79-82
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢化・高福祉社会を反映し, 寝たきり老人や何らかの理由で通院できない障害者などに対する在宅往診歯科診療の要望が高まってきたのに応え, 本学では1987年9月より在宅歯科往診ケアチームを組織し活動を開始した。本学チームの概要および現況については, 第4回日本老年歯科医学研究会 (東京) において紹介した。今回は, 1987年9月より1989年12月までの診療内容についてその推移を紹介する。
    1987年では, 抜歯と義歯製作・調整が主であり, 頻度もほぼ同数であった。1988年では義歯製作・義歯の修理の頻度が多く, 抜歯がそれに続いた。また, 頻度は少ないものの歯内治療, 歯冠修復, 成形修復, 歯周治療なども施行した。1989年では, 1988年と比較して義歯製作はほぼ同数であったが, 義歯の修理は半減した。抜歯は, 患者数は減少したが, 歯数はやや増加した。
    最近は, 患者数の減少傾向が見られる。これは, 地区歯科医師会の往診診療の普及, 本学システムの地域住民全体における認知度が未だ不十分な点等も考えられるが, それよりも在宅歯科往診診療不毛の時代から黎明期, 次の時代に移行していることを示唆していると考える。
    今回紹介する2年4ヶ月の診療内容の推移を踏まえて, 本学をとりまく地域環境におけるこれからの在宅往診診療のあり方について考えていきたい。
  • その実績と展望
    小島 哲
    1991 年 5 巻 1 号 p. 83-91
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
    横浜市における寝たきり老人等訪問歯科診療事業は, 昭和63年10月より開始された。
    市内16区を3医療圏に分け, 北・西・南の3ブロック制で横浜市歯科医師会の横浜市歯科保健医療センター部門が在宅の寝たきり老人等の歯科診療に当っている。
    原則として週1回, 各診療班は契約したタクシーにて, 歯科医師1名と歯科衛生士1名のチーム編成 (初診時は保健所保健婦が必ず同行) で, 概ね1日4件の診療を行っている。
    現在, 登録されている担当医は各地区より38名, 協力態勢にある鶴見大学歯学部口腔外科より2名, 会センター担当理事2名の計42名である。
    実施してから2年余, この2年間の患者数は実数329名, 延数1391名で, これは実施当初予測された数を大きく上廻り, 寝たきり老人等の歯科診療の重要性を強く認識させられた。
    事業は順調に進み, ブロック間に差はあるが, 申込患者は後を断たない。外科処置等観血治療も行っているので, 特に慎重を期し, 医師会の協力, 鶴見大学口腔外科の支援等も得, また担当者への研修も度を重ねている。
    高齢人口の急速な増加に伴なう寝たきり老人の歯科診療のニードの増嵩に対応するため, 行政と一体になって横浜市歯科医師会及びその会員は, 真剣にこの事業に取り組んでいる。
  • 増田 元三郎, 松崎 登一, 海野 智, 中島 敏之, 北原 信夫
    1991 年 5 巻 1 号 p. 92-96
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    近年, 老年人口増加にともない老人病院に入院する老人が増えてきている。われわれは, 当老人病院における歯科受診患者の調査をおこない, 老人病院における歯科の意義について検討した。
    対象は1989年6月より1年間に入院した患者のうち歯科を受診した49名とした。
    性別では男20名女29名と女性がやや多く, 年齢は43歳から93歳までに分布していた。80歳代が最も多かった。歯科患者の占める割合は, 年間入院患者数に対しては18.6%, 病床数に対しては11%であった。
    これらの患者の基礎疾患は脳血管障害が最も多く全体の36%を占め, ついで神経疾患が21%, 循環器疾患が18%で, その他にリウマチ性疾患が8%, 内分泌疾患が6%, 代謝性疾患と腎疾患が4%, 肝疾患などが認められた。
    日常生活における全身評価では聴力は60%以上に難聴がみとめられ, 視力は55%以上に障害が認められ, 会話では, 37%に困難, 26%に会話不能が認められた。歩行に関しては, ほとんどの患者に麻痺があり, 76%車椅子で来科していた。
    口腔内は, 無歯顎が39%を占め, 残存歯が上下顎で10本未満の患者と合わせると82%を占めていた。口腔衛生状態は悪く, 治療の多くは, C4や歯周病に起因する抜歯後の義歯調製であった。
  • 榎本 友彦, 塙 浩昭, 島本 聡, 荒井 節男, 小司 利昭, 森田 修己
    1991 年 5 巻 1 号 p. 97-102
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    高齢の入院患者における有床義歯使用状況を調査する目的で岩手県の2つの病院の入院患者375人について調査し, 有床義歯使用者と有床義歯未使用者の口腔衛生状態を口腔清掃回数, 歯石沈着状態, 歯垢染色状態, 義歯性口内炎診断用簡易培地試験, および唾液潜血測定試験紙によって評価し, 以下の結果を得た。
    1. 調査対象者の平均年齢は75.9歳であり, 70歳代が46.1%で最も多く, 次いで80歳代が31.7%であった。
    2. 無歯顎者率は44.3%であり, 上下顎総義歯使用者25.1%, 総義歯未使用者19.2%であった。残存歯があり局部床義歯未使用者36.0%であった。
    3. 上顎義歯の使用者率は総義歯では34.1%, 局部床義歯7.7%であった。一方, 下顎義歯の使用者率は総義歯26.7%, 局部床義歯12.0%であった。
    4. インタビュー形式による口腔清掃回数の評価1 (1日1回以下) は有床義歯使用者群85.1%, 未使用者群95.1%であった。
    5. 歯石付着状態と歯垢染色状態は有床義歯使用者群が未使用者群より高い評価であった。
    6. 義歯性口内炎診断用簡易培地試験では有床義歯使用者群, 未使用者群の疑陽性を含む陽性はそれぞれ72.0%, 41.5%であった。
    7. 唾液潜血測定試験紙による判定では有床義歯使用者群, 未使用者群の陰性はそれぞれ13.1%, 17.4%であった。
  • 山内 六男, 山本 宏治, 土屋 博紀, 川野 襄二
    1991 年 5 巻 1 号 p. 103-106
    発行日: 1991年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    義歯安定剤は, 疼痛の緩和や義歯の安定向上などの利点がある反面, アレルギーや歯槽骨の吸収などといった為害性も報告されている。しかし, 義歯安定剤に関する基礎的な研究は少ない。
    われわれは, このようなことから, 義歯安定剤の基礎的検討として, まず義歯安定剤の細胞毒性について検討しすでに報告した。本論文では, 市販の19種類の義歯安定剤の口腔内細菌に対する抗菌性について検討を加えた。
    供試菌には, 基準株としてStreptococcus sanguis ATCC 10556, Staphylococcus aureus209P, Actinomyces viscosus ATCC 15987, Candida albicans ATCC 18804の4菌種と歯周ポケットから分離したBacteroides gingivalisを使用した。
    実験の結果, 用いた19種類の義歯安定剤は, いずれの供試菌に対しても抗菌性を示さなかった。
    このように, 義歯安定剤自体に抗菌性がないことから, 義歯安定剤の交換や清掃などの使用方法を誤ると, 口腔内細菌の繁殖の場となることが考えられ, 使用方法に十分な注意を払う必要があることが示唆された。
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 107-113
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 114-120
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 121-127
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 128-134
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 135-141
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 5 巻 1 号 p. 142-147
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 稗田 豊治, 上田 裕
    1991 年 5 巻 1 号 p. 148-149
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
  • 稗田 豊治
    1991 年 5 巻 1 号 p. preface1
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/12/05
    ジャーナル フリー
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