褥瘡に対する局所療法について皮膚科医として検討した。 使用薬剤は皮膚科領域では, 主剤, 基剤とともになじみの薄い外用アルミニウムクロロヒドロキシアラントイネート散剤であり, その紹介をするとともに, 自験10例の治療成績について報告した。本剤は, 創傷治療促進作用, 褥瘡治癒促進作用に優れており, 湿潤したstasis dermatitisだけのもの, 糜爛, 潰瘍のいずれにも効果的で, その有用性は, 10例に用いて, “極めて有用”6例, “有用”3例, “やや有用”1例という成績であり, 副作用も認められず, 今後試みられるべき治療法の1つであろう。
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