心身医学
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64 巻, 1 号
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巻頭言
特集 今，心身医学・心療内科を考える
原著
  • 高脂肪食負荷肥満誘発における脳内食報酬系ドパミン神経のレプチンとドパミンの相互作用
    小山 進, 山脇 洋輔, 安川 圭司
    2024 年 64 巻 1 号 p. 53-59
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/01/01
    [早期公開] 公開日: 2023/12/15
    DOIhttps://doi.org/10.15064/jjpm.2022028
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    背景：われわれの先行研究は，腹側被蓋野（VTA）ドパミン神経のレプチン応答の有無や高脂肪食飼育時のドパミンを介した神経興奮性の促進を明らかにした．高脂肪食飼育マウスは易肥満（Ob-P）群と肥満抵抗（Ob-R）群に分かれることが知られている．本研究では，Ob-PマウスではOb-Rマウスに比べて，レプチン/ドパミン作用を介してVTAドパミン神経の興奮性が高まるのではないかという仮説を立て検証した． 方法：高脂肪食飼育マウスから脳スライス標本を作製し，VTAドパミン神経の自発活動を細胞外記録した． 結果：高脂肪食飼育マウスのVTAドパミン神経は，レプチン応答神経と非レプチン応答神経に分類できた．Ob-Pマウスにおいて，非レプチン応答神経のquinpirole（D2受容体作動薬）による自発活動の抑制は，レプチン応答神経に比べて有意に減少していた．Ob-Rマウスにおいて差はなかった． 考察：高脂肪食による肥満誘発は，D2受容体を介した抑制を減弱し，一部のレプチン作用のないVTAドパミン神経の興奮性を高めることがわかった．

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