大麦12品種を用いて栽植密度に対する反応と競争力との関係を明らかにした。栽植密度の実験は2×2cm²，4×4cm²，8×8cm²，16×16cm²，および32×32cm²の5種の正方植で行い，株当り稈数，穂数，穂重および植物重を調査し，つぎのことが明かになった。栽植密度の減少とともに，程数，穂数などの栄養的生育は増加するが，株当り穂重はある点から先は増加が止まる。この増加の止まる点はそれぞれの品種の遺伝子型によって異る。栄養的生育の密度反応と，繁殖能力のそれとは相関がない。競争力の実験では，検定品種「赤神力」に対して上記12品種の競争力を調べたところ，植物重，稈数，穂数に表われる競争力は品種間に有意な変異が認められた。以上の二つの実験の結果に基いて，競争力と密度反応を比較したところ，商老の間には相関がなかった。従来農学および生態学者の間にはしばしば競争と密度反応を混同する傾向が見られるが，この研究から両者はそれぞれ別個の植物学的特性として取扱う必要のあることが示された。

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Relationship between seed-weight of grains produced in partially asynaptic rice plants (H-648 and H-642) and its somatic chromosome number was investigated. It seemed likely that the heteroploids are produced regardless of seed-weight of seeds obtained from partially asynaptic rice plant. High frequency of heteroploidies, such as trisomic and monosomic plants, was obtained in the progeny of the partially asynaptic rice plants. And various types of trisomics were obtained from the progeny of the partially asynaptic rice plants. I wish to acknowledge my deep indebtedness to Dr. NAGAMATSU. Professor of Plant Breeding Laboratory. Faculty of Agriculture. Kyushu University, for his kind -advice and encouragement throughout the study.

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離反因子S geneについて遺伝子型既知の花心白菜と松島新2号白菜をえらんで，両品種の混合花粉を同じく遺伝子型既知の花心白菜に受粉し，その品種間交雑率から各遺伝子型の雌に対する和合花粉間の和合能力の差を求めるとともに，この和合能力の変化におよぽすいくつかの条件について検討した。

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The reciprocal crosses between A. tuberculatus and A. esculentus were made, and in the progeny of their hybridization a new amphidiploid plant was obtained. The reciprocal crossing between them was possible, and their crossability was about 20 %; and the germination percentage of the F₁ seeds obtained was about 60-80 %. The size of the F₁ seeds obtained from the cross A. tuberculatus x A. esculentus was similar to that of A. tuberculatus ; and that obtained from the cross A. esculentus x A. tuberculatus were intermediate between their parents.

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熟期その他の形質を異にするナス6品種の逆交雑を含まない2面交雑を行ない，早熱性を支配する因子に関す調査および考察を行なった。第1花分化までの葉数，育苗期の出葉速度，第1花分化までの日数，花房当り花数，葉の大きさでは一般にへテロシスは認められず，F₁は両親平均に近かった。これに対し，収穫前の草丈，早期収量，全収量では一般にはヘテロシスが認められた。

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1.菜類の単一ゲノム型に属する品種を用いてその抽苔現象を観察し，同時に生長点の構造の変化と抽苔との関連を明らかにした。2.菜類はゲノム型の違いによって抽苔のしかたに違いが現われる。

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栽培品種ヒックス・ブロードリーフから葉数の4～5枚多い低度多葉型個体を選抜し，育成固定をはかったが，固定系統が得られなかったので，その遺伝的原因を研究し，つぎのことを明らかにした。1)低度多葉型個体の自殖次代または通常品種との交雑次代において，普通型個体と多葉型個体とがそれぞれ1:2または1:1の割合に単性遺伝の分離を示した。2)多葉型個体は普通品種より高度の短日性を示す劣性遺伝子をもつヘテロ型であり，劣性ホモ個体は出現しなかった。3)劣性ホモ個体は接合体致死作用により不稔種子と在り枯死しているものと考えられた。4)接合体致死作用は劣性の短日性遺伝子がホモの場合にのみ認められ，両者はきわめて密接な関連をもっていた。

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