大学審議会より1998年10月に出された「21世紀の大学像と今後の改革方策について」の最終答申では,大学での教育の在り方については多くの問題が指摘され,その打開策が提案された.今回の審議会には企業側からもメンバーが参画していたが,基本的には大学側の視点での答申となったように思われる.しかし,今後の大学での人材育成は,大学だけに任せるのではなく,産学の連携が重要な役割を果たすと思われる.
本報では大学における工学系の人材育成において,企業側としては何が出来るか,そしてどのような連携が社会に巣立ってから産業技術力を維持・強化し,技術立国日本の担い手として活躍する人材を育成するのに有効かについて産業界の一員として私見を述べた.
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