日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
21 巻, 8 号
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  • 大森 浩明, 旭 博史, 井上 義博, 藤野 靖久, 入野田 崇, 遠藤 重厚, 斎藤 和好
    2001 年 21 巻 8 号 p. 1317-1323
    発行日: 2001/11/30
    公開日: 2011/10/28
    ジャーナル フリー
    外傷性膵損傷の診断法について, 自験例の検討を加えて概説した. 腹部理学的所見は他の腹部合併損傷によって修飾され, 診断が困難な場合が多い. 血清アミラーゼ値は受傷後早期には上昇しない場合が多く, 補助的診断法として有用でないとされ, 診断的腹腔穿刺も血清アミラーゼ値と同様に特異的検査法ではない. 腹部CTは感受性は高いものの, 主膵管損傷の有無を鑑別することは難しい例がある. したがって, 早期の内視鏡的逆行性膵管造影 (ERP) に関しては議論があるものの, ERPは手術適応の決定や過大な手術侵襲の回避に重要な診断法であると考えられる. Helical CTやMRIなどの膵損傷への応用も検討されており, 今後の報告が期待される.
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