音声言語医学
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32 巻, 1 号
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  • ―経時的変化を併せて―
    中村 京子, 竹中 愛子, 河内 十郎
    1991 年 32 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    純粋失読の1自験例において, 漢字と仮名の音読に影響を及ぼす要因を経時的に検討するために, 116字の漢字および71字の高頻度漢字と, 清音, 濁・半濁音の平仮名71字を用い, 使用頻度と画数の面から分析して次の結果を得た.
    (1) 発症後1ヵ月時, 単純比較を行った場合は仮名は漢字よりも良好であった.漢字の頻度と画数を統制すると, 高頻度で非常に画数の少ない漢字は仮名との差がなかった. (2) 発症後6ヵ月時には, 漢字, 仮名ともに1ヵ月時に比較して有意に成績が改善した.単純比較ではやはり漢字より仮名が良好であったが, 高頻度漢字は画数に関係なく仮名との差がなかった.また, ある程度頻度が低下しても少画数漢字は仮名と差がなく良好であった. (3) 漢字は, 頻度の効果が大きく, 画数に関しては頻度との相乗効果がみられた. (4) 仮名は発症後1ヵ月, 6ヵ月時ともに, 画数, 清音, 濁・半濁音などの文字の属性の効果はみられなかった.
  • ―副腎皮質ステロイド薬の吸入療法を中心に―
    川井田 政弘, 福田 宏之, 川崎 順久, 塩谷 彰浩, 酒向 司, 辻 ドミンゴス 浩司, 甲能 直幸
    1991 年 32 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    非特異性喉頭肉芽腫の5例に対して副腎皮質ステロイド薬の吸入療法を主体とした保存的治療を行った.3例が挿管性, 他の2例が特発性の肉芽腫であった.挿管性肉芽腫の1例はネブライザーを用いて, dexamethasoneの吸入を行ったところ, 約6ヵ月間で治癒した.他の4例はbeclomethasone dipropionate inhaler (BDI) を用いて外来通院で治療したところ, 約1ヵ月ないし3ヵ月半で治癒した.なお, 全例とも不要な咳払いや大声を避けるように指導した.非特異性喉頭肉芽腫の発生原因として, 声門後部の微細な損傷と咳嗽や咳払いによる同部の強い閉鎖に起因する悪循環が考えられた.副腎皮質ステロイド薬の吸入療法では抗炎症作用による直接作用とともに, 間接作用としてこの悪循環を断ち切ることも効果発現に関与していることが考えられた.このうち, BDIの吸入療法は外来でも簡便に行うことができ, 治療法のひとつとして有用と思われた.
  • ―エレクトロ歯冠パラトグラフによる観察―
    加藤 正子
    1991 年 32 巻 1 号 p. 18-31
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    「い」列音, 拗音, 「さ」行音にみられる側音化構音の構音動態をエレクトロ歯冠パラトグラフにより観察した.対象は側音化構音を示した10例 (機能的構音障害者5例, 口蓋裂患者5例) であり, 舌と側方歯ならびに硬口蓋の接触様式を正常構音例と比較して以下の知見を得た.
    1.側音化構音時, 舌は硬口蓋ほぼ全体と呼気非流出側の側方歯咬合面および口蓋側面に完全に接触していた.
    2.母音/i/ならびに摩擦音が側音化構音の場合, 呼気流出側の側方歯咬合面に舌は接していなかった.口蓋側面は最後臼歯に舌接触はみられず最後臼歯の前方臼歯に接触が認められた.
    3.破裂音, 弾音が側音化構音の場合, 全ての側方歯に舌は接していたが, 接触は呼気非流出側に偏位していた.
    4.側音化構音は舌背で硬口蓋を閉鎖した状態で, 呼気が最後臼歯口蓋側面に沿って口腔に入り舌縁と最後臼歯の前方臼歯の口蓋側面あるいは咬合面口蓋辺縁で音を産生した後, 呼気は咬合面を抜け歯列頬側部から, すなわち口腔の正中ではなく側方から流出する構音障害であることが明らかになった.
  • David J. Broad
    1991 年 32 巻 1 号 p. 37-41
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    The tension between ideas and facts is characterized as a duality between “something going on”and “something being wrong”. Example 1 is that formants can be estimated by a simple and seemingly absurd linear combination of cepstral coefficients. Example 2 is the apparently simplistic hypothesis that the second equivalent spectral peak F2' is the resonance of the front cavity of the vocal tract.
  • 1991 年 32 巻 1 号 p. 42-91
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 1991 年 32 巻 1 号 p. 92-147
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 立石 恒雄
    1991 年 32 巻 1 号 p. 148
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 廣瀬 肇
    1991 年 32 巻 1 号 p. 149-153
    発行日: 1991/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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