本研究は,入院治療を終え,日常で生活する喉頭摘出者の184名の自由記述から,生活の実態や心理状態を明らかにすることを目的とした.
数量化III類による分析の結果,喉頭摘出者は,1.手術後の身体的条件のなかで適応の努力を重ね,2.趣味など自分のやりたいことを行い,充実感を感じながらも,3.人目を気にし,それに折り合いをつけて過ごすという揺れ動く心理のなかで過ごしていることが推測された.
喉頭摘出者にかかわる医療者はこれらの記述に書かれた彼らの思いを受け止め,かかわっていくとともに,QOL向上と社会認知に向けて支援していかなければならない.
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