FISH法による染色体分析によってCATCH22と診断された14例の言語の特徴について分析した.これらの患児のうち心疾患を伴うものは11例, 特異顔貌を伴うもの13例であった.
口蓋咽頭の異常については, 14例のうち4例に粘膜下口蓋裂 (SMCP) , 3例に先天性鼻咽腔閉鎖機能不全症 (CVPI) , 1例に軽度の口蓋垂裂を認めた.SMCPのうち1例は鼻咽腔閉鎖機能が良好なため, 手術を行っていない.他の3例には全例咽頭弁形成術を施行したが, 鼻咽腔閉鎖機能が改善したのは2例, この2例のうち構音障害が改善したのは1例であった.CVPIの3例も全例に咽頭弁形成術を施行されているが, 鼻咽腔閉鎖機能が改善したのは2例, 鼻咽腔閉鎖機能不全に由来する構音障害が改善したのは1例であった.
口蓋咽頭の異常が認められなかった6例のうち, 2例は言語発達途上で一過性の声門破裂音を呈したが自然改善した.1例は咬合異常に起因すると思われる口蓋化構音を示した.
CATCH22の言語症状は多様であり, 鼻咽腔閉鎖不全に対する術後成績にもばらつきがみられた.
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