【目的】日本音声言語医学会推奨版Voice Handicap Index(VHI)とその短縮版VHI-10の信頼性と妥当性を検証した.
【方法】調査対象者は,音声情報委員会委員が所属する全国8施設の協力を得て,音声障害患者173名(音声障害群)と健常成人105名(健常群)の合計278名とし,全員にVHIを実施した.
【結果】①内部一貫性を示すCronbachのα係数は,VHIで0.98,VHI-10で0.93であった.
②VHIを構成する各項目別の評価点と総評価点の平均は,音声障害群は健常群よりも有意に高かった.
③VHI-10の総評価点の平均も同様に音声障害群は健常群よりも有意に高かった.
【結論】①日本音声言語医学会推奨版VHIと短縮版VHI-10に十分な信頼性が示された.
②VHI項目別評価点と総評価点の平均に音声障害群と健常群の間で有意差が認められ,音声障害の検出に役立つことが示唆された.
③VHI-10総評価点の平均にも音声障害群と健常群の間に有意差が認められ,音声障害の検出に役立つことが示唆された.
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