音声言語医学
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31 巻, 1 号
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  • 安田 清, 長谷川 啓子, 小野 美栄
    1990 年 31 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 1990/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    失語症者群 (軽度および中度の非流暢, 流暢群の4群よりなり各11名, 平均51歳) , 健常者年代一致群 (44名, 平均51歳) , 健常者壮年群 (20名, 平均36歳) に対し, 3題の無修正のラジオニュースを用いて失語症者の日常における談話の理解力の一側面を検討した.各ニュースの聴取後, 質問と4選択肢を書いた紙を見せ, 検者が音読し, 内容と一致するものを指示させた.
    結果: 1) 健常者壮年群は他群よりも優れていた.2) 失語症者群の成績は良好で, その61%が健常者年代一致群の得点分布域に含まれた.3) 失語症者群の中では, 軽度非流暢群が良好で, 健常者年代一致群と有意差がなかった.4) ニュースの得点とSLTA等の単独文の理解とは, 強い相関がなかった.以上の結果は, 失語症者の談話の理解は単独文の理解よりも良好とする説を支持するものであり, 日常接するニュースを良く理解していることが推察された.
  • ―1失語症例の報告―
    藤野 博, 岩倉 稔子, 渋谷 直樹
    1990 年 31 巻 1 号 p. 11-19
    発行日: 1990/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    ジェスチャー能力が良好に保たれた失語症の1症例に対し, ジェスチャーを喚語のためのself-generated cueとすることを目的とした訓練を行い, 音声言語機能の再形成において果すジェスチャーの役割について検討した.語を表出し, それにリズム, タイミングを合わせてジェスチャーを表出する, という訓練を行った結果, 症例は呼称の際, まずジェスチャーを表出し, それをてがかりにして, 喚語するという方略をとることが可能となった.ジェスチャー禁止条件での呼称テストの結果からこの事実がたしかめられた.
    呼称時にみられたTOT現象や他の諸行動から, ジェスチャーの運動形式上の特性が喚語における語の音韻形式上の特性の喚起のてがかりとなった可能性が推測された.さらに対象と語の対応関係を再確立するための土台としてのジェスチャーの役割が考察された.
  • 1990 年 31 巻 1 号 p. 25-80
    発行日: 1990/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 1990 年 31 巻 1 号 p. 81-143
    発行日: 1990/01/25
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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