音声言語医学
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46 巻, 4 号
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  • 西尾 正輝, 志村 栄二
    2005 年 46 巻 4 号 p. 237-244
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    Dysarthria97例を対象とし, 言語訓練室の中での「できる発話」と生活の場における「している発話」の関係について検討し, 主に以下の結果を得た.1.タイプ, 訓練の種類, 明瞭度のレベルにかかわりなく言語訓練室内よりも日常生活状況では明瞭度が低下した.2.弛緩1生, 痙性, 失調性, UUMN dysarthriaでは言語訓練室内と比較して日常生活状況では明瞭度が低下することを自覚していた.3.総じて, 「できる発話」と「している発話」の双方において, 発話者は客観的に明瞭度の程度をとらえていた.4.「できる発話」と「している発話」の間に認められた明瞭度の差とMMSE, 言語訓練に対する意欲, 満足度, 年齢, 訓練開始後経過月数との間の相関はいずれも認められなかった.以上の結果に基づいて, 「できる発話」から「している発話」に般化させるための臨床的方策について検討を加えた.
  • 田村 悦代, 福田 宏之, 楠山 敏行, 中川 秀樹
    2005 年 46 巻 4 号 p. 245-250
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    目的: 難治性声門閉鎖不全疾患に対する自家脂肪声帯内注入術の効果を検討する.
    方法: 声帯溝症4例, 術後瘢痕および喉頭外傷3例に対して声帯内注入術を施行した.術前後に, ビデオストロボスコピーによる粘膜波動の状態および空気力学的検査を施行した.
    結果: 術後, 発声時の粘膜波動の改善が認められた.また, 多くの例で, 最長発声持続時間が延長し, 発声持続時間が延長しなかった例でも, 自覚的な発声しやすさが得られた.
    結論: 声帯内脂肪注入術は, 声帯溝症などの難治性声門閉鎖不全疾患のリハビリテーションとして効果があると考えられた.
    しかし, 術後瘢痕例では, 注入後の効果が十分に得られなかった例もあり, 注入以外の粘膜の補正も考慮すべきであると考えられた.なお, 注入後の効果の持続期間については, 今後の経過観察および検討が必要と思われた.
  • 藤本 保志, 長谷川 泰久, 兵藤 伊久夫, 山田 裕子, 安藤 篤, 中島 務
    2005 年 46 巻 4 号 p. 251-256
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    目的: 術後嚥下機能に影響する因子は切除範囲だけでなく再建方法, 年齢や放射線治療など多岐にわたる.これまで切除範囲を基準に多変量解析により広範囲口腔咽頭癌拡大切除後の摂食状況に影響する因子を検討した.方法: 1993年から2000年までに愛知県がんセンターにて喉頭挙上術, 輪状咽頭筋切除術を施行した45例を対象とし, 退院時および6ヵ月後の食事内容を名義ロジスティック解析により検討した.結果: 広範囲舌・中咽頭切除例であっても喉頭挙上術・輪状咽頭筋切除を追加することにより82.2%が摂食可能となった.退院時に経管栄養不要かどうかを指標に検討すると, 高齢と50%以上の舌根切除, 有茎皮弁の3つが, 最終的に嚥下食不要となるかどうかをハードルとすると高齢と50%以上の舌根切除, 50Gy以上の放射線治療が増悪因子となることがわかった.
  • 矢守 麻奈
    2005 年 46 巻 4 号 p. 257
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • Philipp Caffier, 小林 武夫
    2005 年 46 巻 4 号 p. 258-261
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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