Dysarthria患者62例を対象として, 発話速度ならびに構音速度と音節の反復速度の関連性について検討した.その結果, 主に以下の結果を得た.
1.いずれのパラメータも, 対照群と比較して著しく低下していた.
2.発話速度ならびに構音速度は, 音節の反復速度と強い相関が認められた.
3.発話速度ならびに構音速度と比較して, 音節の反復速度では, 1) 対照群のバラツキがより小さく, 2) 対照群とdysarthria群がそれぞれ散布する範囲がより明確に分かれたことから, 構音器官の神経筋機能の異常に関してより鋭敏であると示唆された.
4.対照群と比較してdysarthria群では, 音節の反復速度は構音速度よりも低下傾向が著しいことから, 構音器官の異常徴候に対してより鋭敏であると示唆された.
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