本研究では, 低正圧地中連続潅漑法が栽培に適用可能であるかを実験的に追究した。供試土壌は砂質土壌であり, 供試作物はメロンとした。その結果, 基礎的な段階であるが一応の成果を得た。すなわち, 本潅漑法の適用により, 50cm H
2O前後の低い水圧を多孔質管に設定することにより給水管理が可能であり, また, 供試土壌が砂質土壌であるにもかかわらず, 下層部で過湿にはならず, 鉛直降下浸透による給水損失の少ない管理が可能であることが分かった。さらに, 給水状況, 土壌水分状況が, 設定圧力だけでなく, 多孔質管や土壌の不飽和透水性, 根群分布とその吸水強度に大きく影響されていると考えられた。
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