音声言語医学
Online ISSN : 1884-3646
Print ISSN : 0030-2813
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50 巻 , 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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原著
  • 蔦森 英史, 宇野 彰, 春原 則子, 金子 真人, 粟屋 徳子, 狐塚 順子, 後藤 多可志, 片野 晶子
    50 巻 (2009) 3 号 p. 167-172
    公開日: 2010/04/06
    ジャーナル フリー
    発達性読み書き障害は複数の認知的要因が関与しているとの報告がある (Wolf, 2000;宇野, 2002;粟屋, 2003) . しかし, 読み, 書きの学習到達度にそれぞれの情報処理過程がどのように影響しているのかはまだ明確になっていない. 本研究では全般的な知能は正常 (VIQ110, PIQ94, FIQ103) だが漢字と英語の書字に困難を示した発達性書字障害例について報告する. 症例は12歳の右利き男児である. 要素的な認知機能検査においては, 日本語での音韻認識力に問題が認められず, 視覚的記憶力のみに低下を示した. 本症例の漢字書字困難は過去の報告例と同様に, 視覚性記憶障害に起因しているものと考えられた. 英語における書字困難の障害構造については, 音素認識力に関しては測定できなかったが, 日本語話者の英語読み書き学習過程および要素的な認知機能障害から視覚性記憶障害に起因する可能性が示唆された.
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  • 森 つくり, 熊井 正之
    50 巻 (2009) 3 号 p. 173-182
    公開日: 2010/04/06
    ジャーナル フリー
    幼児期の聴覚障害児には注意散漫で集中力に欠ける, 落ち着きがない等の注意欠陥・多動性障害 (ADHD) と似た行動特徴が見られることが多く, ADHDを合併していても, これらの行動特徴が聴覚障害に伴う二次的な問題と混同されて, 合併する障害が見落とされたり, 適切な対応がなされない場合がある. このような症例の発達経過についても明らかにされていない. 本研究では, ADHDが疑われた聴覚障害児 (ADHD疑い例) の3~6歳までの聴取・言語能力, 行動特徴等の発達経過を同年代の聴覚障害単独例と比較し, 発達上の問題点について検討した. その結果, 一定の指導経過後, 聴覚障害単独例では多動や不注意が消失したが, ADHD疑い例では多動が改善したものの, 不注意と衝動性は改善しにくかった. また, 聴覚障害単独例に比べ, 口型, 指文字, 文字といった視覚的手段の獲得が遅く, 語音聴取能や音声言語理解に伸び悩みが見られた.
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  • 狐塚 順子, 宇野 彰, 前田 知佳子
    50 巻 (2009) 3 号 p. 183-189
    公開日: 2010/04/06
    ジャーナル フリー
    会話時に質問文を復唱的に用いて答える行動が特徴的な小児失語の1例について, SLTAやPVTなどを使い言語症状およびその改善経過を, MRI, 脳血流SPECTを使い責任病巣との関係を, 検討した. 症例は8歳右利きの男児, 3歳10ヵ月時脳炎により失語症が出現, 頭部SPECTにて左側頭葉に血流低下を認めた. 失語症発症後1年10ヵ月時, SLTAでは聴覚的理解力は低下していたが, 復唱力は良好であり, 両者の間に乖離を認めた. 発話は流暢で, 呼称にて喚語困難があり語性錯語が出現した. 以上より, 超皮質性感覚失語にあたると思われた. 発症後2年10ヵ月時では, 聴覚的理解力に改善が認められ, 呼称障害は持続し復唱が良好なことから, 健忘失語に移行してきていると思われた. 発症後1年10ヵ月時から1年間での言語症状の大きな変化は, 一般的に成人失語例では認められにくく, 反響言語についても, 健常児の言語発達過程に見られる復唱とは特徴が異なると考えられ, 本症例の特徴と思われた.
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  • 片野 晶子, 宇野 彰, 守口 善也, 佐藤 典子
    50 巻 (2009) 3 号 p. 190-197
    公開日: 2010/04/06
    ジャーナル フリー
    本研究では, 学習到達度検査や認知検査によって診断・評価された発達性dyslexia例4名を対象とし, 擬漢字を用いた作業記憶課題遂行中の大脳賦活部位をfMRIを用いて明らかにすることを目的とした. その結果, 健常群に比べ発達性dyslexia群の大脳において賦活量の低下が有意に認められた部位のうち先行研究で言及されている関連領域は前頭前野と左側頭‐頭頂領域, 左下側頭回から紡錘状回にかけての領域であった. 本研究の結果, 日本語話者の発達性dyslexia例においても少なくとも左側頭‐頭頂領域と左下側頭回から紡錘状回領域での脳賦活量の低下が認められたことから, この部位に関しては, アルファベットや漢字という使用される言語の種類にかかわりなく, 発達性dyslexia例と大脳機能低下部位とが何らかの関連があると考えられた.
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特集<嚥下障害と音声言語機能>
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