音声言語医学
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52 巻 , 3 号
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総説
  • 巨島 文子
    52 巻 (2011) 3 号 p. 197-201
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    脳梗塞急性期には高率に嚥下障害を合併する. 脳梗塞の病型により嚥下障害の特徴があり, その病態を把握して正確な評価をしたうえで全身状態に併せて訓練を選択し, 絶食の判断や適切な食事療法および薬物治療を行うことが誤嚥を減少させる. 口腔ケアや呼吸リハビリテーションも併用する. 重症例ではボツリヌス毒素注入療法や手術療法を考慮する. 嚥下障害は誤嚥や栄養障害を引き起こし, 予後を決定する因子となる. 経過中, 誤嚥を予防して, 栄養管理を行い, 安全な経口摂取を目指す必要がある. 嚥下障害重症例では, 専門的な嚥下訓練の継続や胃瘻など代替栄養を必要とする. 脳卒中地域連携クリニカルパスの普及に伴い, 嚥下障害治療にも地域連携システムが必要とされる.
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  • Karen A. Gordon
    52 巻 (2011) 3 号 p. 202-208
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
  • 安井 拓也, 酒井 邦嘉
    52 巻 (2011) 3 号 p. 209-216
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    言語は人間固有の高次脳機能であり,19世紀より大脳皮質における言語の機能局在と機能分化が提唱されてきた.現在では,脳機能イメージングを用いた研究により,機能局在と機能分化について,詳細な知見が得られるようになってきている.言語野においては,文法・読解・音韻・単語の中枢が機能モジュールとして分かれており,それぞれ左下前頭回背側部・同腹側部・上側頭回・角回縁上回に対応する.また,これら4領域は,すべて基本的に左脳優位である.一方われわれは,音楽におけるメロディーの処理について言語と比較しながら解析したところ,聴覚野において右脳優位の活動が検出された.人間固有の能力に関する高次脳機能に,このような異なる半球優位性が観察されるのは興味深い.
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原著
  • 井上 知佐子, 加藤 正子, 伊藤 美知恵, 富永 智子, 早川 統子, 名倉 知里, 岩田 阿佑美, 反橋 未希, 下田 伊津子, 牧野 ...
    52 巻 (2011) 3 号 p. 217-224
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,腫瘍切除による上顎欠損患者の発話の特徴と,顎義歯の効果を明らかにすることである.腫瘍切除後上顎欠損を生じ,顎義歯を作製した9名に,開鼻声,構音検査,ブローイング検査,発語明瞭度検査を実施した.顎義歯非装着時は,無声破裂子音は摩擦音へ,有声子音は通鼻音へ異聴される傾向が見られた.この理由として,上顎欠損により呼気鼻漏出量が増加し,安定した構音位置が確保されないことが考えられた.開鼻声,構音,ブローイング検査時の呼気鼻漏出量,発語明瞭度とも顎義歯装着により改善された.顎義歯装着後,構音が改善されたことから,顎義歯が上顎欠損症例の構音障害の治療に効果があることが示された.
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  • 土方 彩, 宇野 彰, 春原 則子, 金子 真人, 粟屋 徳子, 狐塚 順子, 後藤 多可志
    52 巻 (2011) 3 号 p. 225-232
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    研究1では, 小学5年生から中学2年生の典型発達児によって評価された児童の親密度値と心像性値を成人の場合と比較検討すること, 研究2では, 通常学級に在籍する小学4年生97名の漢字単語読解力と音読力および単語の聴覚的理解力に対する親密度と心像性, 配当学年の影響を検討することを目的とした. 研究1の結果, 児童の親密度値は成人の場合とやや異なる傾向を有していた. そのため, 研究2では児童の単語属性値を用いて分析を行った. 研究2の結果, 小学4年生の漢字単語読解力と単語の聴覚的理解力に対して心像性が最も大きく影響しており, 音読力に対しては配当学年, 次いで心像性が有意な影響を示した. 心像性値と親密度値において成人の値ではなく児童の値を用いた今回の分析から, 児童の漢字単語読解力と音読力および単語の聴覚的理解力の学習において, 感覚イメージ (心的イメージ) が想起されやすい単語から行うことが有効なのではないかと思われた.
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  • 志村 栄二, 筧 一彦
    52 巻 (2011) 3 号 p. 233-241
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    運動低下性タイプ以外のdysarthria5例(UUMN1例,失調性2例,混合性2例)に対して,遅延聴覚フィードバック(DAF)の適用を試みた.その結果,DAF使用時では5例中4例で発話明瞭度の改善が認められ,運動低下性タイプ以外のdysarthria例にもDAFの適用可能例があることが示された.また,発話明瞭度の改善とDAFによる発話速度の低下,母音長の延長,母音図の拡大などの関係を分析し,DAFによる発話明瞭度改善のメカニズムについて考察を加えた.
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  • 高橋 三郎, 伊藤 友彦
    52 巻 (2011) 3 号 p. 242-245
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    本研究はバイモーラ頻度の違いが吃音頻度に与える影響について検討したものである. 対象児は学齢期にある吃音児15名であった. バイモーラ頻度の高い非語13語とバイモーラ頻度の低い非語13語の計26語を刺激語として用い, 呼称課題を行った. その結果, バイモーラ頻度が高い非語はバイモーラ頻度が低い非語よりも吃音頻度が有意に低かった. この結果から, バイモーラ頻度の違いが吃音頻度に影響を与えることが示唆された.
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  • 猪俣 朋恵, 宇野 彰, 伊澤 幸洋, 春原 則子, 金子 真人, 粟屋 徳子
    52 巻 (2011) 3 号 p. 246-253
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    漢字学習過程を想定し, 意味を付与した非言語的な図形を繰り返し模写, 再生する長期記憶検査 (図形学習検査FLT;Figure Learning Test) を新たに作成し, 小学校1~6年生の典型発達児75名と発達性読み書き障害児6名に実施した. 典型発達児では FLTの遅延再生得点と漢字の書き取り成績との間に有意な相関関係を認めなかった. 非言語的図形の長期記憶力に明らかな低下がない場合, 非言語的図形の長期記憶力以外の他の要因も漢字書字成績に影響しやすいのではないかと考えた. 一方, 発達性読み書き障害児では, 高学年児においてFLTの遅延再生得点が典型発達児に比べて-1.5SDもしくは-2SD以下と低下していた. また, 繰り返しの学習の効果が十分に得られないという特徴や意味との対連合学習で困難を示すといった特徴がみられた. 非言語的図形の長期記憶力が漢字書字の学習到達度に影響しうることが示唆された.
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  • 城本 修, 池永 絵里
    52 巻 (2011) 3 号 p. 254-262
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    【目的】音声障害の自覚的評価尺度VHI 日本語改訂版とV-RQOLの日本語版を作成し, その信頼性と妥当性を検討した.
    【方法】協力者:中・四国と関西に位置する4病院の耳鼻咽喉科外来を受診した患者のうち同意の得られた音声障害患者112名と音声障害のないそれ以外の耳鼻咽喉科通院患者163名.
    信頼性の検討: Cronbachのα係数を求め, 内的整合性を検討.
    妥当性の検討:音声障害群と非音声障害群との得点差から基準連関的妥当性を検討.
    【結果と考察】VHIとV-RQOL日本語改定版のCronbachのα係数は, それぞれ0.97, 0.93となり, 高い内的整合性が示された. また, 各尺度について音声障害群と非音声障害群の間に, 有意な差 (p<.001) が認められ, 基準連関的妥当性が示された.
    【結論】VHI日本語改訂版とV-RQOL日本語版は, ともに諸外国語翻訳版の先行研究と同等かそれ以上の信頼性・妥当性を示し, 有用性が認められた.
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  • 春原 則子, 宇野 彰, 朝日 美奈子, 金子 真人, 粟屋 徳子
    52 巻 (2011) 3 号 p. 263-270
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    近年発達性dyslexiaにおいて注目されている音読の流暢性に関して, 音読所要時間を評価尺度として, 872名の小学1年から6年生の典型発達児を対象に, その発達と背景にある認知機能を検討した. 刺激として, ひらがな, カタカナの単語と非語, および文章を使用した. 単語の音読速度は小学3年生までに急速に発達し, その後も緩やかに発達すること, 非語と文章の音読速度は高学年になっても発達する可能性のあることが示された. 日常生活上の必要性を鑑みて, 音読速度も文章での評価が重要と考えられた. 重回帰分析の結果, 音読速度に影響する要因として自動化能力と音韻認識力が示されたが, それぞれの寄与率は学年によって変化し, 単語の音読速度に対する音韻情報処理能力の影響は学年が上がるにつれて小さくなり, 自動化能力の影響が大きくなった. また, 単語と文章については語彙力の寄与も示唆された.
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短報
  • 讃岐 徹治, 東家 完, 西本 康兵, 湯本 英二, 土師 知行
    52 巻 (2011) 3 号 p. 271-275
    公開日: 2011/10/06
    ジャーナル フリー
    痙攣性発声障害に対する甲状軟骨形成術II型の作用は, 声門前方開大維持による声門過閉鎖防止である. 原理は単純であるが, 手術中に甲状軟骨が呼吸や嚥下により絶えず動くことと, 甲状軟骨正中部位と気道内腔との距離がほとんどないため, 気道内が開放される危険性があり高度な手術手技が必要である.
    また甲状軟骨切開縁の剥離と開大程度は症例によりさまざまであり, 従来使用してきた手術器具では軟骨破損や気道内への侵入をきたす可能性がある.
    そこで安全でかつ容易に手術を行うため甲状軟骨内軟骨膜を容易に剥離できる甲状軟骨剥離子, 嚥下や発声などの動作時にも安定して声門開大可能な声門開大鉗子, 甲状軟骨を上下に挟み込むような鍔と脱着が容易なつまみを付けた声門開大スペーサを開発したのでこれらの有用性と改良点について報告する.
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