音声言語医学
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55 巻 , 4 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
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総説
  • 木村 幸, 巨島 文子
    55 巻 (2014) 4 号 p. 277-283
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    嚥下障害の原因疾患は脳卒中,パーキンソン病や頭頸部腫瘍術後など,多岐にわたる.嚥下障害の病態を正確に評価し,原因疾患に適した治療を選択して,リハビリテーションなどの治療をチームで施行する必要がある.また,症例によっては治療を一施設のみで完結することはできないため,摂食・嚥下障害者を取り巻く関連施設や関連職種などとの地域連携が必要である.本論文では,当院での摂食・嚥下リハビリテーションの病態別対応と地域連携の実践を脳卒中,パーキンソン病の慢性期重度嚥下障害3例を提示して紹介する.
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特集<日本音声言語医学会音声情報委員会報告―推奨版VHIおよびV-RQOLの作成と検証>
  • 折舘 伸彦, 城本 修, 生井 友紀子, 田口 亜紀, 田村 悦代, 溝口 兼司, 渡邊 雄介, 大森 孝一, 湯本 英二
    55 巻 (2014) 4 号 p. 284-290
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    【目的】日本音声言語医学会推奨版VHIおよびV-RQOLを用いて声に関する問題をもつ患者の状態を評価することの有用性を検証すること.
    【方法】音声情報委員会委員が所属する全国8施設の音声障害患者173名からなる音声障害群と健常者105名からなる健常群の両群に日本音声言語医学会推奨版VHIおよびV-RQOLとそれぞれの質問紙記入に関してのアンケート調査を前向き観察研究として実施した.
    【結果】アンケート調査の結果,両群ともにVHI,V-RQOLの内容の適切性およびわかりやすさについてはおおむね良好な反応であった.ただし,VHIの質問項目数についてはやや多すぎるという回答が認められた.
    【結語】日本音声言語医学会推奨版VHIならびにV-RQOLは声に関する問題をもつ患者を対象としたアンケート調査結果から,その自覚的評価における有用性が示された.
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  • 城本 修, 折舘 伸彦, 生井 友紀子, 田口 亜紀, 溝口 兼司, 渡邊 雄介, 田村 悦代, 大森 孝一, 湯本 英二
    55 巻 (2014) 4 号 p. 291-298
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    【目的】日本音声言語医学会推奨版Voice Handicap Index(VHI)とその短縮版VHI-10の信頼性と妥当性を検証した.
    【方法】調査対象者は,音声情報委員会委員が所属する全国8施設の協力を得て,音声障害患者173名(音声障害群)と健常成人105名(健常群)の合計278名とし,全員にVHIを実施した.
    【結果】①内部一貫性を示すCronbachのα係数は,VHIで0.98,VHI-10で0.93であった.
    ②VHIを構成する各項目別の評価点と総評価点の平均は,音声障害群は健常群よりも有意に高かった.
    ③VHI-10の総評価点の平均も同様に音声障害群は健常群よりも有意に高かった.
    【結論】①日本音声言語医学会推奨版VHIと短縮版VHI-10に十分な信頼性が示された.
    ②VHI項目別評価点と総評価点の平均に音声障害群と健常群の間で有意差が認められ,音声障害の検出に役立つことが示唆された.
    ③VHI-10総評価点の平均にも音声障害群と健常群の間に有意差が認められ,音声障害の検出に役立つことが示唆された.
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  • 田口 亜紀, 折舘 伸彦, 城本 修, 生井 友紀子, 溝口 兼司, 渡邊 雄介, 田村 悦代, 大森 孝一, 湯本 英二
    55 巻 (2014) 4 号 p. 299-304
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    日本音声言語医学会音声情報委員会で新たに改訳した推奨版Voice-Related Quality of Life(V-RQOL)の信頼性と妥当性を検証した.対象は音声情報委員会委員が所属する全国8施設の音声障害患者173名と健常成人105名とし,推奨版V-RQOLを実施した.V-RQOLのCronbachα係数は0.942であった.V-RQOL日本語推奨版について信頼性と妥当性を検証したが,どちらも内的一貫性は高く,信頼性は高いと考えられた.また,音声障害の有無によってV-RQOL総得点で有意な差を認めた.GスコアとV-RQOLに相関があった.MPTにおいて10秒以下と11秒以上では有意な差を認めた.これらのことからV-RQOL日本語推奨版は音声障害の程度を反映すると考えられた.
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原著
  • 野原 信, 廣田 栄子
    55 巻 (2014) 4 号 p. 305-311
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    聴覚特別支援学校小学部2~3年生の高度聴覚障害児(HH児)21名と同学齢の聴力正常な典型発達児(TD児)60名を対象にし,向社会的および反社会的な動作主の行為の意図と受け手の反応が,通常と一致した条件と矛盾した条件を設定して,他者の行為意図説明能力の発達について検討した.その結果,両群ともに,一致した条件に比べ矛盾した条件で行為意図に関する説明の正答率が低下した.HH児はTD児に比べ,両条件で成績の低下を認め,矛盾した条件における動作主の行為意図説明では,語彙や説明内容が乏しい叙述傾向を認めた.行為意図説明の正答率は,基礎的言語能力としての読書力と相関が高いが個人差を認め,発達の評価に基づいた個に応じた指導が必要と考えられた.高度聴覚障害児では,社会的経験に基づいて密接なコミュニケーションを配慮した言語学習の重要性が示唆された.
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  • 齋藤 友介, 田中 瑞紀, 目澤 瑛子
    55 巻 (2014) 4 号 p. 312-319
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    難聴児の通常学級への就学を成功させる要因の一つに,就学前までの日本語力の獲得が挙げられる.本研究では年長段階にある難聴児の語用論的スキルに着目し,質問-応答関係検査により測定された言語力の実態と関連を有する要因の検索を行った.対象は2006年から2012年の間に難聴幼児通園施設(1施設)を卒園した難聴児,計33人であった.ピアソンの積率相関分析により,良聴耳側裸耳聴力,補聴器もしくは人工内耳の装用閾値,動作性IQ(WISC-R),言語性IQ(同),保護者の育児関与が年長段階の言語力と関連をもつことが明らかにされた.さらに,重回帰分析を用いた検討の結果,1)装用閾値,ならびに2)動作性IQの2つの要因により,同検査の成績(分散)の34パーセントを説明できることが明らかにされた.これらの結果は幼児期にある難聴児の言語発達における,補聴の重要性を示唆するものであった.
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  • 野波 尚子, 河野 淳, 冨澤 文子, 芥野 由美子, 鮎澤 詠美, 南雲 麻衣, 西山 信宏, 河口 幸江, 白井 杏湖, 鈴木 衞, 齋 ...
    55 巻 (2014) 4 号 p. 320-325
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    当科にて80歳以上で人工内耳植込術を施行した4症例の術前から術後の経過を追い,人工内耳装用に伴うQOL改善点や問題点の検討を行った.術後の装用閾値や聴取能は全症例で改善が見られた.術前に比し,活動範囲の拡大や積極性の向上など心理面の変化があり,QOL改善につながったと考えられた.しかし,4症例ともに,ADLに大きな支障はなかったが,機器の管理・操作や異常時の対応などの問題点が挙げられた.対処方法としては,機器管理や操作方法の工夫,術前の十分なインフォームドコンセント,同居者や関係者への協力依頼,異常時の連絡手段の確保などが考えられた.
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  • 黒川 鈴子, 三盃 亜美, 宇野 彰
    55 巻 (2014) 4 号 p. 326-332
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,小学校低学年(2,3年生)と高学年(5,6年生)の典型発達児において,仮名文字による実在語と同音疑似語(文字列は実在しないが音韻列は実在する)の語彙判断に文字長と語彙性が及ぼす影響を検討した.本研究では,文字列情報の有無の違いによって語彙性の違いが生じるように,実在語と同音疑似語の音を等しく統制した.その結果,両学年に語彙性効果が認められたことから,低学年から語彙判断に対する文字列の視覚的な情報処理の関与が示された.また両学年のひらがなに文字長効果が認められなかったことから,文字列全体を系列的にではなく並列的に処理していると思われた.これらの現象は読みの二重経路モデルの枠組みにおいて説明可能であった.すなわち,語彙性効果が認められ,かつ文字長効果が有意でなかったことから,語彙経路における文字列辞書が関与する処理過程が示されたのではないかと思われた.
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  • 菊池 良和, 梅﨑 俊郎, 安達 一雄, 山口 優実, 佐藤 伸宏, 小宗 静男
    55 巻 (2014) 4 号 p. 333-337
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    思春期以降の音声言語外来において「声がつまる」「電話で最初の言葉がうまく言えない」という吃音らしい訴えは,吃音症だけに見られるものではない.成人で吃音と鑑別すべき疾患として,過緊張性発声障害や内転型痙攣性発声障害が挙げられる.本研究の目的は,吃音症と発声障害を問診上で鑑別する手掛かりを探すことである.2011年3月から2013年5月まで吃音らしい訴えで九州大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科に来院した患者のうち,病歴・音声・喉頭内視鏡所見で10歳以上の吃音症と診断した46名(平均25.2歳,男女比=3.6:1)(吃音群)と,過緊張性発声障害,内転型痙攣性発声障害の診断にて,問診表を取得できた成人12名(平均39.2歳,男女比=1:3)(発声障害群)との問診上の特徴を比較した.その結果,「声がつまるなど吃音らしい訴えに気づいた年齢」が吃音群で平均8歳,発声障害群は平均34歳と吃音群で有意に低年齢だった.また,吃音群は「言葉がつっかえることを他人に知られたくない」「予期不安がある」「苦手な言葉を置き換える」「独り言ではすらすらしゃべれる」「歌ではつっかえない」「からかい・いじめを受けた」「話し方のアドバイスを受けた」「つっかえるのでできないことがある」などの項目が,発声障害群より有意に多かった.吃音様の訴えでも発声障害と診断されることもあり,音声・喉頭内視鏡だけではなく,詳しい問診をすることが,吃音症と発声障害の鑑別に有効である.
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症例
  • 宮本 真, 宮田 恵里, 友田 幸一
    55 巻 (2014) 4 号 p. 338-344
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    反回神経は,後輪状披裂筋,披裂筋,外側輪状披裂筋,甲状披裂筋の順番に分枝を出しており,個々の分枝は非常に局所の障害で影響を受ける可能性がある.理論的には甲状披裂筋麻痺は存在し,この麻痺は部分的喉頭麻痺と呼ばれている.しかし甲状披裂筋麻痺はまれとされている.
    今回われわれは,甲状披裂筋麻痺の5症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は男性3名,女性2名で,うち3名は全身麻酔下の手術後に認めた.喉頭所見は全員,声帯の内転と外転運動は正常で,麻痺側声帯膜様部の弓状弛緩を認めた.甲状披裂筋麻痺の診断には,喉頭内視鏡のみでは不十分であり,喉頭筋電図が必要と考えられた.音声所見では,声門閉鎖不全による気息性嗄声と,甲状披裂筋と輪状披裂筋の拮抗作用が障害された声区の調節障害が特徴的であった.
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短報
  • 中澤 操
    55 巻 (2014) 4 号 p. 345-349
    公開日: 2015/02/05
    ジャーナル フリー
    新生児聴覚スクリーニングと関連機器(種々の診断用機材,デジタル補聴器,人工内耳)の著しい進歩により,小児聴覚障害の早期発見・診断・聴覚学習の環境を整えること自体は理論的に可能な時代になった.しかし,これらを使って聴覚障害児への恩恵となるべくさまざまな体制を整備していくことは,全く別の努力を要する.本邦においては地域差が非常に大きいのが現状である.手話言語環境の整備,小児高次脳機能の評価も今後不可欠な事柄で,人材育成が急務である.
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