本稿では三次元計測の動向として, 我々が進めている文化遺産のデジタル化手法, その中でもとくに三次元幾何モデル化手法について紹介する.一般に, 幾何モデルは, 三次元計測, 位置合わせ, 統合化処理という3つのステップを経て取得される.本稿では, この各々のステップに関し, 基本的な手法を説明するとともに既存手法の問題点を述べ, 我々の提案する解決法について概説する.さらに, 開発された手法の応用事例として, 現在行っている, カンボジア・バイヨン寺院のアーカイブ化プロジェクトの結果についても紹介する.
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