日本写真学会誌
Online ISSN : 1884-5932
Print ISSN : 0369-5662
ISSN-L : 0369-5662
最新号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 植松 道治
    2024 年 87 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 2024/02/20
    公開日: 2024/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    パナソニック(2008 年以前は松下電器)は戦後間もない時期から閃光電球(写真 1)を始めとして,キセノン発光管,ス トロボフラッシュ(写真 2)などを生産してきた.1983 年にはコンパクトカメラの生産を始め,主にカメラメーカへの OEM 供給を行ってきた.デジタルカメラ(以下,DSC と記す)事業には 2001 年に本格的に参入し,他社に先駆けて, 手ぶれ補正,高倍率ズーム,スタイリッシュデザインなどを導入して高い評価を得た.2008 年にはレンズ交換式ミラー レスカメラ(以下,ミラーレスカメラと記す)を世界で初めて発表,発売した.その後,ミラーレスカメラには他社も相 次いで参入し,今日では DSLR に代わるレンズ交換式カメラの新潮流となっている.
  • 笠松 厚雄
    2024 年 87 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 2024/02/20
    公開日: 2024/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    創業から 80 余年,キヤノンはカメラメーカーとして,常に「より良い写真・映像を,より多くの人に提供すること」を 使命としてきた.それは,これまで撮れなかった写真・映像が撮れるようになる「撮影領域の拡大」と,美しい写真・映 像の撮影体験を一般大衆に広める「裾野の拡大」の 2 つの方向性を持つ.キヤノンはそれぞれの時代の最新技術を駆使し て,この 2 方向の進化を推進し,写真・映像産業の発展に貢献してきた. こうしたキヤノンのカメラの発展の歴史を,大きくフィルムカメラ時代とデジタルカメラ時代に分け,各時代の中のステー ジ毎に概説する.
  • 三浦 康晶, 後藤 哲朗
    2024 年 87 巻 1 号 p. 24-31
    発行日: 2024/02/20
    公開日: 2024/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    ニコンは,フィルム時代のニコンI型(1948 年)から最新のミラーレスデジタルカメラ Z シリーズに至るまで,市場と の対話を通じて各種カメラ,ニッコールレンズや付属品の開発,およびそれらに伴う技術を発展させてきた.
  • 1839 年以降,近代写真技術への道を拓いた Talbot
    高田 俊二
    2024 年 87 巻 1 号 p. 32-41
    発行日: 2024/02/20
    公開日: 2024/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    「写真技術史のパイオニアたち」の第 3 報である.第 1 報で報告したフランス議会での Arago のダゲレオタイプ年金法案は, ヴィクトリア朝の科学者 Talbot の競争心を煽った.その結果 Talbot は,1840 年に見えない「潜像」を化学的に増幅し, 可視化させる「現像」法を発見し,翌年カロタイプと称して特許取得した.本報の第 2 章では,カロタイプ法とその実用 例である写真集出版について述べる.第 3 章では,1853 年にコロジオン写真の普及を目指して設立された写真協会と, コロジオン写真はカロタイプ特許権の範疇であると主張する Talbot との間の特許裁判に関して述べる.そして筆者は Talbot を,今日に至る近代写真技術の父として紹介する.
  • 吉野 弘章
    2024 年 87 巻 1 号 p. 42-47
    発行日: 2024/02/20
    公開日: 2024/03/17
    ジャーナル オープンアクセス
    東京工芸大学は 2023 年に創立 100 周年を迎えた.1923 年 4 月,日本初の写真専門の高等教育機関として創立した小西寫 眞専門学校を前身とする本学は,テクノロジーとアートが融合した当時最先端メディアであった写真の教育と研究を原点 として,現在では工学部と芸術学部という 2 つの学部からなる特色ある大学へと発展してきた.また本学は,2026 年に 100 周年を迎える日本写真学会とも深い関係がある.本稿では,東京工芸大学のこれまでの歩みを紐解きながら,日本写 真学会との関わりについても触れていく.
feedback
Top