日本写真学会誌
Online ISSN : 1884-5932
Print ISSN : 0369-5662
ISSN-L : 0369-5662
86 巻, 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 技術委員会 進歩レビュー分科会
    2023 年 86 巻 3 号 p. 215-252
    発行日: 2023/08/20
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル オープンアクセス
    「写真の進歩」は,毎年一度時期を決めて前年一年間の写真分野の動きを振り返ることにより,日々進歩を続 ける写真技術の全体像を時系列的に俯瞰することを狙いとして,継続的に取り組んでいる企画です.執筆陣は, 技術委員会傘下の各研究会の代表者を中心に,外部の識者も加えた各分野の専門家により構成されています.各 執筆者は担当の分野に応じた観点から,前年一年間に発表された技術(文献)・製品・作品・統計等について, 可能な限りその特徴・傾向・分析などのコメントを加えつつ紹介します.具体的な内容については各執筆者の意 向を尊重しています. 過去の「写真の進歩」は,本学会誌の内容を一定期間が経過した後に無償 Web 公開している J-STAGE *の日 本写真学会誌ページ(https://www.jstage.jst.go.jp/browse/photogrst/list/-char/ja)で見ることができます.各 巻(年)の第 3 号を検索すれば,本特集「写真の進歩」全文の pdf ファイルが掲載されています.分野ごとに連 年の記事を追って頂けば,定点観測的な視点から眺めて頂けると思いますのでご利用下さい. なお「画像保存」の「画像保存関連技術」分野については,今年もレビューが実現できませんでしたことをお 詫び申し上げます.
  • 弓削 一憲, 田嶋 智之, 横山 恵太郎
    2023 年 86 巻 3 号 p. 253-256
    発行日: 2023/08/20
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル オープンアクセス
    OM デジタルソリューションズは,最大撮影倍率 4 倍(35 mm 判換算)での撮影を可能にする望遠マクロレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 90 mm F3.5 Macro IS PRO」を発売した. 本レンズは圧倒的な近接撮影性能と,小型軽量・高速高精度全域対応オートフォーカス・高い手ぶれ補正性能により,手 持ちでのマクロ撮影を可能とし,無限遠から撮影倍率 4 倍までの幅広い領域で高い解像力と色にじみを抑えた綺麗なボケ を実現した.本稿では,その特長である近接撮影性能と軽量化の両立,高速高精度オートフォーカスと深度合成,手ぶれ 補正の進化の技術について説明する.
  • 小織
    2023 年 86 巻 3 号 p. 257-260
    発行日: 2023/08/20
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル オープンアクセス
    独自の世界観と特徴的な光学性能を有する超広角レンズ「HD PENTAX-D FA 21 mmF2.4ED Limited DC WR」の開発 について紹介する.
  • ―1839 年以前の秘術の時代,写真術の三人の先駆者たち―
    高田 俊二
    2023 年 86 巻 3 号 p. 261-269
    発行日: 2023/08/20
    公開日: 2024/02/29
    ジャーナル オープンアクセス
    第 1 報で 1839 年を,写真が秘術から科学技術へ転換した年とした.その年,フランス議会のダゲレオタイプの年金支給 法案の審議の中で,物理学者で下院議員の Arago はそれまでの写真技術史を紐解き,Daguerre の発明はゆるぎないもの であり,芸術分野や科学の領域で,その有用性が期待できると報告した.それから約 40 年が経過した写真乾板時代に,オー ストリアの写真化学者 Eder 教授は,ドイツ人の医学者 Schulze こそ,“光で書く” を意味する “photography” の「最初の 発明者」だと主張した.それに対して英国の Wedgwood の子孫が,塩化銀紙と暗箱写生器で撮影を試みた Wedgwood こ そ,「最初の写真家」だと反論した.一方本家のフランスでは,それ以前から Daguerre にヘリオグラフィーを教示した Niépce こそが,「真の発明者」だという主張が繰り返されてきた.本写真技術史では,推薦者たちの記録に基づき,秘術 の時代の先駆者たちの貢献を振り返ってみる.
feedback
Top