平均分子量および分子量分布が異なる3種の豚皮由来コラーゲンペプチド(CP1000,CP5000,CP10000,重量平均分子量Mw=1.1×10
3,5.4×10
3,1.0×10
4で,いずれのCPも多分散性の分子量分布)を,0%(w/w),2%(w/w),5%(w/w)の濃度で,米粉ケーキに添加した。CPの平均分子量および分子量分布と濃度が,米粉ケーキの食味と物性に及ぼす影響について,バッターの密度,ケーキの見かけの比容積,外観,重量変化,テクスチャー特性および官能評価より検討した。
CP1000は,低分子量側の分子画分が最も多く,CP10000は,高分子量側の分子画分が最も多く存在した。CP1000とCP10000の中間であるCP5000を2%(w/w)濃度で添加すると,バッターの気泡が保護されて,ケーキの膨化が維持された。また,好ましい焦げ色や甘味が付与され,やわらかくしっとりして,飲み込みやすく,嗜好性の高いケーキが得られた。以上より,CPの平均分子量および分子量分布と濃度は,米粉ケーキの食味と物性に影響することが示唆された。
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