総合健診
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32 巻 , 6 号
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  • 大和 孝子, 青峰 正裕
    2005 年 32 巻 6 号 p. 493-499
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究では末梢血液循環機能を測定することで, 冷え症であるのか否かの客観的判断が可能ではないかと仮定して, 指先の加速度脈波を測定し, “冷え”との関連を調べた。被験者は女子学生414名で, 自己申告により“冷え”を訴える者をその度合いにより3段階 (弱冷え, 中冷え, 強冷え) に分類し, 加速度脈波の波形とスコアにより冷え症との関連性を正常者のそれと比較した。対象者のうち約半数 (200名) が冷えを自覚しており, その内訳は, 弱冷え80.5%, 中冷え15%, 強冷え4.5%であった。加速度脈波の波形とスコアによる末梢血液循環機能の分類から, 波形およびスコアともにそれらの評価が低いほど冷え症者の割合が多く, 逆に波形およびスコアともに高いほど正常者の割合が多かったことから, 加速度脈波の波形とスコアを用いることで冷え症の有無とその度合いをある程度推察することは決して不可能ではないと思われた。
  • 吉村 良孝, 今村 裕行, 飯出 一秀, 沖嶋 今日太, 濱田 繁雄
    2005 年 32 巻 6 号 p. 500-503
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 最大酸素摂取量の推定法に関して調査することである。本研究の被験者は運動習慣のない女子大学生である。被験者には自転車エルゴメーターを用いて漸増運動負荷試験を行った。そのときの呼気ガスはガス分析器を用いて分析した (M-VO2max) 。また, 別の日に同じ被験者対して自転車エルゴメーターを用いて最大下漸増運動負荷試験を行った。このときの最大酸素摂取量 (VO2max) は, ML-1400システムによって推定した (E-VO2max) 。
    その結果, E-VO2maxはM-VO2maxよりも約10%低値を示した。また, E-VO2maxとM-VO2maxは有意な正の相関関係を示した (r=0.547) 。これらの結果から, ML-1400シリーズは運動習慣のない大人数の被験者を対象にした場合のVO2maxの推定には適しているのではないかと考えられた。
  • 高田 晴子, 高田 幹夫, 金山 愛
    2005 年 32 巻 6 号 p. 504-512
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    加速度脈波測定システム (APG) を用いて, 1) 自律神経機能評価の異なった指標である心拍変動係数 (CVaa%) と心拍変動周波数解析 (MEM法) の低周波領域と高周波領域のパワー比 (LF/HF) の関係性を明らかにすること, 2) 安静時および日常活動時のLF/HFの標準範囲を得ること, 3) 心拍変動周波数解析パラメータのサーカディアンリズムの存在の検討である。対象および方法: 1) 21歳女性1名を対象に62日間起床直後にAPG2分間と基礎体温を記録した。2) 健常男性30~59歳の193名について午後時間に運動前と運動後のAPGを2分間測定した。統計的解析: 1) 起床時のCVaa%, LF, HF, Total Power, LF%, HF%, LF/HFの62日間の平均を算出した。各パラメータと基礎体温との相関関係およびサーカディアンリズムを観察した。2) 上記の各パラメータについて, 加齢差および運動の影響を統計的に検討した。CVaa%と脈拍数に相関するパラメータを調べた。結果: 1) 起床直後のLF/HFは1.4±0.9であった。また, 基礎体温と有意な相関関係を示したのはTotal Power, HF, LFであった。これらは二相性のサーカディアンリズムを持ち, 基礎体温とは逆の関係を示した。2) 運動前も後もLF, HF, Total Power, HF%, LF%について有意な加齢差はなかった。運動前LF/HFも有意な加齢差はなかったが, 運動後LF/HFは高齢者の方が有意に小さかった。運動前に比べて, 運動後のTotal Powerは有意な変化がなかった。運動後のHF, HF%は有意に減少した。運動後のLF%およびLF/HFは有意に増加した。なお, 運動前のLF/HFの95%信頼区間は2.0~2.6, 運動後は4.3~5.7であった。CVaa%と有意に相関したのはTotal Power, LF, HFであり, LF%, HF%, LF/HFとは有意な相関はなかった。結論: 1) LF/HFは非常に安静な状態では2.0より小さく, 日常の安静時では2~3, 副交感神経活動が抑制または交感神経活動の興奮状態では4.0以上の値が目安となる。2) CVaa%は自律神経活動を反映するが, LF/HFとは関係がなく自律神経バランスを反映するわけではない。3) 若い女性の自律神経活動は基礎体温と逆の二相性のサーカディアンリズムを持つ。
  • 新井 俊彦
    2005 年 32 巻 6 号 p. 513-517
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    一中堅IT企業で2004年9月の定期健康診断のための問診票から日常の愁訴, 現在治療中の疾患, 生活習慣を集計して, どんな健康上の悩みが多いのか, どんな疾病を持っているのか, 生活上の問題は何かを探った。従業員を男性と女性に分け, 35歳未満の青年と35歳以上の壮年に分けて調べた。
    全く愁訴を持たない者は, 男性青年で36%, 男性壮年で41%, 女性青年では11%, 女性壮年では22%であって, 男性に健康と感ずる者の多いことが分かった。逆に, 女性に愁訴が多く, 概して女性は男性の2倍に近いことも分かった。また, 愁訴を持つ者は平均3から5と重複して愁訴を持つことも分かった。最も多い愁訴は「肩こり」で, 男性では約30%, 女性では60%よりやや多く, 年齢によって差はなかった。次いで多いのは「腰痛」で, 男性では約20%, 女性では30~45%に認められた。他に多いものには, 壮年で増加する「視力低下」, 女性に特に多い, 「手のむくみ」, 「疲れやすい」ことが上げられる。「便秘」が男性に多く, 青年の方に多いのは精神的なものの影響であろう。「動悸」, 「息切れ」, 「胸痛」は, 女性では壮年の訴えであるが, 男性では青年に多いのも精神的なものかもしれない。
    現在何らかの疾病を治療中の者は青年で5~6%, 壮年で10~18%であった。生活習慣では, 喫煙は男性青年で32%, 壮年で36%, 女性青年で22%, 壮年で17%であった。飲酒は青年では男女とも約50%であったが, 壮年では男性77%, 女性33%であった。定期的に運動している者は男女, 青壮年とも約5%, 十分な睡眠を撮っている者は青年で5%, 壮年で約10%であった。食習慣では, 朝食を必ず食べるのは, 青年男性では39%のみであったが, 壮年男性および女性は50%以上であった。また, 1日3回食べるのも, 青年男性では20%であったが, 壮年男性では49%, 青年女性で44%, 壮年女性で33%であった。また, 間食の習慣は青年男性で20%, 壮年男性で6%, 青年女性で44%, 壮年女性で17%であった。乳製品を摂取する者は女性に多く, 菓子を食する習慣は男性では4~7%であったのに対して, 女性では22~39%であった。
  • 田村 政紀
    2005 年 32 巻 6 号 p. 518-543
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 2005 年 32 巻 6 号 p. 544-551
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 近藤 弘, 巽 典之
    2005 年 32 巻 6 号 p. 552-556
    発行日: 2005/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    血液検査領域で臨床診断および健康診断に繁用される項目は限られており, 全血血球計数と白血球分類はその代表的なものである。これらは臨床や健診の現場で欠くことのできない測定項目であり, 高い精密度と正確度が要求されるため, 外部精度評価 (External Quality Assessment; EQA) の実施は不可欠である。
    現在, 我が国では日本医師会をはじめ検査技師会など, 多くの団体がEQAを実施している。これらのうち大阪府医師会臨床検査精度管理調査で実施している新鮮血によるEQAと半加工血液を使用している日本医師会EQAの成績とを比較しながら我が国における血液検査EQAの問題点を考察した。
    一方, アジア地区では1999年に臨床検査標準化ネットワークが組織され, 2001年にはアジア地域臨床検査国際外部精度管理プログラムが開始され, 現在に至っている。参加国は毎年増加しており, このプログラムがアジア地域において果たす役割は今後極めて大きくなるものと予想される。
    ヨーロッパのEQAの現状についても文献的調査を行い, 対象の24か国すべてで全血球計数, 半数で白血球分類のEQAを行っていることが分かった。
    カナダ国オンタリオ州のQuality Management Program-Laboratory Services (QMP-LS) 事務所は臨床検査の認可および外部精度評価を行う常置機関である。ここでは各専門領域のコンサルタント検査技師がEQAの企画, 調査後の教育などを行い, 各項目ともに年に2回以上調査を実施している。血液検査では白血球分類を含む自動血球分析, 網赤血球数, 血球形態検査などのEQAを実施している。常設機関であり, 配布試料, 調査後の指導および情報の配信方法などにおいて学ぶべき点は多い。
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