総合健診
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30 巻 , 6 号
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  • Takanobu Okamoto, Mitsuhiko Masuhara
    2003 年 30 巻 6 号 p. 557-561
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Objective In the present study, 23 healthy female college students presenting with a trend toward obesity having the body fat ratio of more than 25% were enrolled and asked to perform both walking and 30-second abdominal muscle exercises (raising the upper body) twice a week, whereby investigations were conduct-ed to verify whether twice-a-week periodic exercises would improve obesity of female college students.
    Methods The exercise intensity for walking was set at 60% of the targeted heart rate. Incidentally, the exercises last-ed for 10 weeks. On the first physical education program (before exercise) and the final day for education program (after exercise), we performed determination of body sizes, body fat, heart rate 1, 2 and 3 minutes after completion of the step test and 30-second upper body raising exercise.
    Result and Discussion The skin fold thickness of upper arm and scapula was decreased after exercises, together with significant decrease in body fat ratio, with lean body mass being significantly elevated. The heart rates 1, 2 and 3 minutes after completion of the step test were decreased after exercises; despite of increase in the decision index, there was no significant difference. The repetition times of the upper body raising exercises were significantly increased after exercises compared with those before exercises. According to the correlation analysis on the heart rates 1, 2 and 3 minutes after completion of the step test, and the decision indices as well as the upper body raising exercises, significant negative correlation was observed between the heart rates and the repetition times of the upper body raising exercises 3 minutes after completion of the step test following the subject exercises, while significant correlation was evidenced between the decision indices and the repetition times of the upper body rais-ing exercises. According to the above results, it has become evident that twice-a-week periodic exercises would reduce the body fat, leading to improvement of aerobic ability.
    Conclusion These findings suggest that twice-a-week periodic exercises are effective in improving obesity in female college students.
  • 石川 豊, 松本 洋子, 美並 真由美, 萎沢 利行, 新 啓一郎
    2003 年 30 巻 6 号 p. 562-566
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    総合健診において安静時心電図のみでは見落とされる可能性のある不整脈を効率よく発見するために, どのような症例に心電図の3分間連続記録を行うことが有効であるかを調べ, さらに受診者の心疾患に関係すると思われる既往歴および自覚症状の面からも検討した。
    総合健診受診者で, 心疾患に関係あると考えられる既往歴あるいは自覚症状を有するものや安静時心電図に不整脈や房室ブロックが出現したもの計1, 525例を対象として安静時心電図に続いて3分間連続記録を行った。また, 安静時心電図に異常を認めず, かつ心疾患の既往歴や自覚症状のない対照者363例を無作為に抽出し, 同様に連続記録を行った。
    既往歴や自覚症状の有無により新たな不整脈の出現率を比較し, さらに既往歴や自覚症状の種類によって新たな不整脈の検出率を比較した。
    安静時心電図に不整脈や房室ブロックが出現していたものを除いた1, 153例中102例 (8.8%) に連続記録で新たに期外収縮が出現し, 対照群での期外収縮出現者6例 (1.7%) 比べて有意に高率であった。
    既往歴や自覚症状との関係について調べると, 既往歴があるものが471例であり, 期外収縮の既往歴のあるもの370例のうち41例 (11.1%) で新たに期外収縮が出現した。自覚症状のあるものは750例であり, 動悸を訴えたもの316例中33例 (10.4%) , 結滞を訴えたものでは67例中7例 (10.4%) に新たに期外収縮がみられ, これらのものでは対照群に比べ新たな期外収縮が高率に出現した。
    健診受診者において, 安静時12誘導心電図に異常を認めないものでも不整脈の既往歴のあるもの, あるいは動悸や結滞を訴えるものに3分間連続記録を行うと不整脈, 特に期外収縮の検出率が高められるものと思われる。
  • 濱口 真英, 小島 孝雄, 藤井 恒太, 中島 知明, 奥田 順一, 井田 和徳, 渡辺 一敏, 中村 清, 野原 利文, 白木 勝彦, 加 ...
    2003 年 30 巻 6 号 p. 567-574
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    当院健診センター受診者のうち30~59歳の11, 260名を対象として腹部超音波検査, 血液・生化学検査および既往歴, 現病歴の問診を行い, 腹部超音波検査で認められる脂肪肝, 高輝度膵と生活習慣病に関連した項目について統計学的に比較し, 生活習慣病の指標としての腹部超音波検査の意義を検討した。
    腹部超音波検査にて, 脂肪肝, 高輝度膵を診断, スコア化し, 定量的評価を試みた。
    脂肪肝は, 正常群から, 軽度, 中等度, 高度脂肪肝になるに従いBMIの上昇を認めた。生活習慣病である高血圧, 糖尿病, 高脂血症は, 正常群から, 軽度, 中等度, 高度脂肪肝になるに従い有病率の上昇を認めた。
    高輝度膵は, 正常群から, 軽度, 高度高輝度膵になるに従いBMI, 年齢の上昇を認めた。高血圧, 糖尿病, 高脂血症は, 正常群から, 軽度, 高度高輝度膵になるに従い有病率の上昇を認めた。
    脂肪肝と高輝度膵の有無による4群間の比較では, 高輝度膵を認め脂肪肝を認めない群より, 高輝度膵を認めず脂肪肝を認める群においてAST, ALT, γ-GTPといった肝機能障害の生化学マーカーが有意に高値であった。また, 脂肪肝 (-) 高輝度膵 (-) , 脂肪肝 (-) 高輝度膵 (+) , 脂肪肝 (+) 高輝度膵 (-) , 脂肪肝 (+) 高輝度膵 (+) の順に高血圧, 糖尿病, 高脂血症の有病率の上昇を認めた。このことより生活習慣病の指標としては高輝度膵より脂肪肝のほうが重要であると考えられた。
    脂肪肝と高輝度膵の判定は生活習慣病に密接に関連しており, 健診における腹部超音波検査によるこれらの判定は重要と考えられた。脂肪肝, 高輝度膵のスコア化による半定量的な評価は, 生活習慣病有病率や生活習慣病と関連した検査結果と順位相関を認めるため有用であった。
  • 大和 孝子, 青峰 正裕
    2003 年 30 巻 6 号 p. 575-580
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究では女子大学生を対象にし, 冷え症の程度を弱, 強の2段階に区分けして, 冷え症の程度と身体状況および心電図との関連を調べた。身体計測値を正常者と冷え症者で比較した場合, 身長は両者間で有意差はなかったが, 体重, BMI, 皮下脂肪厚, 体脂肪率, 体脂肪量は有意に冷え症者で低かった。冷え症の3群間で較べてみると, 体重, BMI, 体表面積, 皮下脂肪厚, 体脂肪率, 体脂肪量は“冷え”の程度が増すほど値は低下する傾向があった。また, 心電図 (第II誘導) を比較した場合, R-R間隔とQT時間は“冷え”の度合いが強いほど, 有意に延長していた。冷え症者でみられたQT時間の有意な延長は, 先行するR-R間隔で補正したQTcを正常者と冷え症者2群間で比較すると有意差は消失した。これらのことより, 冷え症の程度と痩せ, 徐脈との間に正の相関があることが分かった。
  • 竹村 英和, 飛田 渉, 佐々木 司, 三浦 信彦, 千 哲三
    2003 年 30 巻 6 号 p. 581-586
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    本研究は, 職業別における慢性閉塞性肺疾患 (chronic obstructive pulmonary disease: COPD) の有病率と喫煙習慣について検討し, COPDの予防や喫煙対策に活用するための資料を得ることを目的とした。対象は, 仙台市にあるエスエスサーティ健康管理センターにおいて, 人間ドックを受診した男性8, 659人 (年齢: 47.7±8.2歳; 喫煙率: 49.9%) とした。データの解析は, COPDの有病率と喫煙率を算出して, 職業別および業務環境別に実施した。COPDの定義は1秒率 (1秒量÷肺活量×100) が70%以下の場合とした。
    全対象者における有病率と喫煙率は, 職業間において有意差が認められた (有病率: p<0.05, 喫煙率: p<0.01) 。また, 同一年齢群における職業別の喫煙率と有病率には, γ=0.83 (p<0.05) と相関関係が認められ, 喫煙率の高い職業は有病率も高値を示した。なお, 各職業の有病率は, 運輸・通信職が5.3%, 販売職が4.6%, 管理職が4.1%, 生産・労務職が3.3%, 専門・技術職が3.3%, その他の職業が3.3%, 事務職が3.2%であった。業務環境別の有病率と喫煙率については, 外勤職業群が内勤職業群に対して高値を示した。
    これらのことから, COPDの有病率と喫煙率は職業によって異なり, 高喫煙率の職業ほど有病率が高値を示すことが明らかとなった。また, 有病率と喫煙率は, 事務職などの内勤職業群に比べ, 運輸・通信職や販売職などの外勤職業群が高値を示すことが示唆された。したがって, COPDを早期にスクリーニングする目的のもと, すべての健康診断受診者に対してスパイロメトリーを実施するとともに, 外勤職業従事者を中心とした喫煙対策を講じることが重要と考えられた。
  • 白石 千倉, 久代 登志男, 高橋 敦彦, 井上 仁, 上松瀬 勝男
    2003 年 30 巻 6 号 p. 587-591
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    総合健診受信者における白衣高血圧の頻度と心血管系危険因子について検討した。年齢30歳から65歳で健診時血圧が140/90mmHg未満で内科疾患を有さない41例 (健常群41±9歳) と140/90mmHg以上の97例 (46±11歳) について, 24時間自由行動下血圧 (ABPM) , 代謝と凝固線溶系指標, 脳性利尿ペプチドを測定した。血圧高値例はMモード心エコーによる左室心筋重量係数 (LVMI) を測定した。健常群のABPM24時間測定値 (24時間値) の平均+1SD (128/80mmHg) を正常基準値とし, 健診時血圧高値例のうち24時間値が基準値未満の42例 (43%) を白衣高血圧群, 基準値以上の55例 (57%) を高血圧群とした。各群の年齢に有意差はなかった。健診時血圧は健常群 (111±14/70±8.4mmHg) に比し白衣高血圧群 (140±12/89±6.9mmHg) と高血圧群 (141±10/92±7.2mmHg) が有意に高く, 24時間値は健常群 (118±9.1mmHg) と白衣高血圧群 (120±4.6/72±3.8mmHg) に有意差はなく, 高血圧群 (135±8.9/82±6.0mmHg) は両群より高値であった。白衣高血圧群のLVMIは高血圧群より低値傾向であった。健常群に比し高血圧群のBody Mass Index, 総コレステロール, LDLコレステロール, 尿酸, 空腹時血糖, HbA1cは高く, 白衣高血圧群のHDLコレステロールは低く, 尿酸, HbA1cは高かった。凝固線溶系指標, BNPに差はなかった。
    以上より健診時血圧高値例において, 白衣高血圧の頻度は高く, 可能性がある場合はABPMなどによる確認をするとともに, 白衣高血圧であっても心血管系疾患危険因子の評価を行い, 問題がある場合は生活習慣指導の必要性があると考えられた。
  • 巽 典之, 田渕 倫美, 横田 正春, 秋山 利行, 近藤 弘
    2003 年 30 巻 6 号 p. 592-598
    発行日: 2003/11/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    急激な高齢化の進展を迎えている我が国では, 生活習慣病の予防が社会的関心を集め, 諸種の臨床化学および血液学的検査が疾病の早期発見, 予防, 病態把握のため1ご利用されている。疾病のスクリーニングには, 容易で迅速に実施できる自動分析法が繁用されているものの, 赤血球沈速度 (赤沈) は自動分析になしまないことから健診の場てはあまり利用されていない現状にある。また, 赤沈はCRPと同様の臨床的意義しかないとの誤解もある。このことから赤沈測定の診断的有用性と, そのCRPとの違いについて最近の知見を本稿でまとめてみた。
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