総合健診
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32 巻 , 5 号
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  • 高田 晴子, 高田 和夫
    2005 年 32 巻 5 号 p. 415-422
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    背景: 加速度脈波 (APG) とは指先容積脈波の二次微分波である。APGはa-, b-, c-, d-, e波の5つの成分波を持ち, a波頂点から次のa波頂点までの時間をTaa, a波頂点からe波頂点までの時間をTaeという。Taeは心臓の左室駆出時間 (LVET) に等しい。Taa-TaeはTeaと表現され, 前駆出時間を含む拡張時間に相当する。目的: 1) Taeと脈拍数の回帰式から心拍周期の男女の特徴と加齢変化を示し, 2) APGのTaeとTaeが等しくなるときの脈拍数である「交差脈拍数」を予測し, 予測された交差脈拍数が運動耐容能評価の新しい指標となり得るかを検討すること。対象: 20歳から69歳までの男性1, 461名, 女性724名の計2, 185名。方法: 1) 各対象について安静時のAPGを18秒間指先で測定して, 得られた波形のTaa, Tae, Teaを求めた。2) APGのパラメータを男女別, 年代別に比較した。3) Y軸をTae, X軸を脈拍数として男女別, 年代別に回帰式を求めた。4) 得られた回帰直線からTae=Teaとなる脈拍数, すなわち「交差脈拍数」を予測した。5) 予測された「交差脈拍数」と既存の運動強度簡易式および予測最大心拍予備能との関係を検討した。結果: 1) APGのTaeで表現したLVETは脈拍数にかかわりなく女性は男性よりも長い。2) 加齢に伴って同じ脈拍数におけるLVETは延長するが一方, 60歳を過ぎるとLVETの心拍周期における割合は低下する。3) 安静時のAPG測定により予測した「交差脈拍数」は年代別目標心拍数を算出する簡易式において, 各年代の運動強度70%の時の目標脈拍数に相当し, カルボーネンの式から求められる年齢ごとの予測最大心拍予備能の約52%の運動強度の目標心拍数に相当する。4) 予測された「交差脈拍数」は加齢により減少し, 運動耐容能の指標となり得る。結論: 交差脈拍数はAPGの安静時短時間測定で個々に得られるので, 年齢一律ではない個別に対応した運動目標心拍数設定や運動耐容能評価の指標となり得ると考えられる。
  • 高島 吉則, 田内 一民, 菅野 剛史, 勧山 正弘, 高木 義弘
    2005 年 32 巻 5 号 p. 423-428
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    我々は, 健診を実施している静岡県内の3施設から集められた15万人のデータから15項目に及ぶ, 性別, 年齢別の基準範囲を改良Hoffmann近似法により算出した。
    この基準範囲を, これまでに求められ日本国内で広く認められつつある福岡県医師会の基準範囲, 東海大学の大櫛らによって求められた, 非線形最適化法を利用した性別・年齢別基準範囲と比較検討した。特に, 大量のデータを利用して求められた大櫛らの性別・年齢別基準範囲とは詳細に比較検討した。
    項目によっては, 多少の差は認められたが, グルコース, 尿酸総コレステロール, およびアルカリホスファターゼにおいては大櫛らのデータと一致する結果が得られた。また, 多少の差を認めた項目に関しては, 基準範囲の計算手順, 静岡県のデータを求めた集団の特性などが検索される必要があると思われた。これらの結果は, 仮に施設問の検査データの相互互換性が外部精度管理調査などで保障されるならば, 基準範囲はこの大規模な母集団を基準母集団とし検査室間の共同作業で求めるべきであることを示し, 求めた基準範囲を相互に共同で利用すべきことを示唆している。
  • 田中 越郎, 大峡 光里, 寿山 麻子, 工藤 香織, 本間 和宏, 大松 孝樹, 中澤 博江
    2005 年 32 巻 5 号 p. 429-433
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    血中LDLコレステロール値測定にはFriedewaldの式による計算法に対し, 近年直接測定する方法 (直接法) が開発されたがその普及率はいまだ高くない。また, 健診前夜の夕食の種類による血清脂質濃度変化の詳細な検討はない。そこで直接法の有用性および前夜摂取した夕食による変動を検討した。健康な男女35人に全員同時に3回の試験を行った。第1回目の試験は午後7時に被検者全員が同一の普通食 (658 kcal) を摂取し以後は禁食とした。翌朝午前8時に採血を行い糖質と脂質濃度を測定した。LDL-コレステロール値は直接法と計算法とで求めた。1週後に第2回目として夕食に高エネルギー食 (普通食に比し糖質のみを増量したもの, 1, 011 kcal) を用い, 次の1週後に第3回目として夕食を絶食とし, 1回目と同様に8時に採血し糖質と脂質濃度を測定した。中性脂肪値, 総コレステロール値およびHDL-コレステロール値は3種の食餌問に有意差はみられなかったが, グルコース値は, 絶食 (84.4±8.6mg/dl) で普通食 (87.1±7.4mg/dl) , 高エネルギー食 (87.2±8.4mg/dl) に比べて有意な低下が見られた。LDL-コレステロール値 (直接法) は, 普通食に比べ高エネルギー食 (101.5±22.1, 104.3±24.1mg/dl) で高い傾向を示し, 絶食で有意な上昇がみられた (105.5±23.3mg/dl) 。しかし計算法値では, 絶食での有意な上昇は検出されず, 高エネルギー食 (99.7±24.7mg/dl) では逆に普通食 (105.1±23.9mg/dl) および絶食 (108.7±26.0mg/dl) よりも有意に低下する結果となった。また, 普通食および絶食では直接法値よりも計算法値が高くなる人が多かったのに対し, 高エネルギー食では逆に計算法値が低くなる人が多かった。以上より, 健診においてはLDL-コレステロール測定を直接法へ迅速に移行することが必要であり, 前日の夕食については標準的カロリーの食事を勧める記載が必要と考えられた。
  • 池田 憲, 樫原 英俊, 丸山 喜徳, 細沢 健一, 下間 未央, 田村 政紀
    2005 年 32 巻 5 号 p. 434-438
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    更年期における脳ドックの役割について検討するために, 脳血管性疾患の予防に関与する心血管危険因子を検索した。対象は2001年3月から2004年2月の間に脳ドックを初回受診した女性2, 443名, 平均年齢51.8±11.7 (SD) 歳とした。45~54歳を更年期 (760名) に設定し, 44歳以下の非閉経期 (680名) , 55~64歳の前高齢期 (676名) , 65歳以上の高齢期 (326名) の4群に分別し, 脳ドック所見の年齢層別推移を分析した。頭部画像所見の年齢層別推移はMRIで無症候性ラクナ梗塞とMR angiographyによる脳動脈の描出度を検討した。ラクナ梗塞の有病率は非閉経期2.9%, 更年期7.8%, 前高齢期21.1%, 高齢期36.8%で, 前高齢期以後に有意に増加していた。脳動脈硬化所見は年齢依存的に増加していた。心血管危険因子と頭部画像所見の相関は, 年齢を調整した多重ロジスティック回帰分析で検討した。その結果, 無症候性ラクナ梗塞は肥満度, 収縮期血圧, 拡張期血圧, 総コレステロール値, LDL-コレステロール値, 中性脂肪, 空腹時血糖値の上昇と独立相関を示した。脳動脈硬化所見は, それぞれ肥満度, 収縮期血圧, 拡張期血圧, 総コレステロール値, LDL-コレステロール値, 中性脂肪, 空腹時血糖値の上昇およびHDL-コレステロール値の低下と独立相関を示した。今回の検討で, 更年期からの生活習慣病の評価と早期管理が高齢期に生じる脳卒中の予防に重要であることが検証された。
  • 新井 俊彦
    2005 年 32 巻 5 号 p. 439-446
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    一中堅IT企業で2004年9月に財団法人社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所の「働く人の心の定期健康診断システム (JMI健康調査) 」が行われ, 著者は嘱託産業医としてその結果の評価に携わった。
    この調査はアンケート回答から心臓愁訴, 心気的身体症状, 疲労, 疾病頻度, 生活習慣, 抑うつ, 偏倚, 強迫, 不安, 爆発, 気分的不安定, 嗜癖性, 前うつ, 好調感, 自己顕示, 探究性, 自己不確実, 劣等感, 弱志, 外向性, 瞬発性, 仕事への適応感, 上司との関係, 同僚との関係, 帰属意識, 仕事への負担感のなさ, 仕事への意欲, 仕事の正確度, 評価への満足感, 将来への希望, 社会的無責任, 家族受容性, ライスケール, Fスケール, Iスケールの28尺度についてスコア化して評価している。尺度のスコア集計でRとあるのは逆順でスコアの点が付けられているもので, 一般には健全あるいは当然と考えられるもののスコアが高いようにしてある。スコアは個人の主観によるので, ばらつきが大きく, 統計的有意差検定に耐える成績は得られないが, 集団によって平均値には相違があり, その原因を検討することで, 職場の労働環境の問題を明らかにできると考えた。
    年齢の上昇に平行してスコアの平均値は一定方向変化する。身体的には健全化し, 精神的には抑うつ傾向は高まるが, これ以外は安定化する。性格的には几帳面で, 自己顕示的で, 劣等感はなくなるが, 探究性, 瞬発性は低下する。職場では上司との関係は悪くなり, 評価への満足感は低下するが, これ以外の尺度は良い方向に向かっている。その他の尺度ではうそをつきやすくなるが, 職場でも家庭でも良い関係が築かれる。
    職位別で見ると, 課長以上と一般は健全であるが, 課長代理のみは身体的に疲労しており, 精神的にも抑うつが強く, 不安, 不安定で, 劣等感があり, 探究性も低下し, 職場でも人間関係, 仕事, 将来の希望に問題を感じていた。
    事業部別では, 内勤に比べて外勤に疲労が強く, 精神的には外勤で抑うつ傾向が低く, 性格的にも外勤の多い産業システム部ITサービス部で探求性, 前うつ, 自己顕示, 外向性, 自己確実性が顕著に高かった。これは職場領域の尺度にも現れており, 産業システム部ITサービス部は仕事への意欲が高いが, 上司との関係は良くないという結果として表現されている。一般にシステム開発関係は上司との関係が悪くはないが, これは内勤が多いことと関係があるのかもしれない。
  • 2005 年 32 巻 5 号 p. 447-462
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 増原 光彦
    2005 年 32 巻 5 号 p. 463-466
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 巽 典之
    2005 年 32 巻 5 号 p. 467-469
    発行日: 2005/09/10
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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