日本細菌学雑誌
Online ISSN : 1882-4110
Print ISSN : 0021-4930
ISSN-L : 0021-4930
26 巻, 4 号
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  • 永島 成晃
    1971 年26 巻4 号 p. 117-124
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    R因子の中には,宿主に対しアテブリン感受性を賦与するものと,賦与しないものがあることが明らかとなつた。atsマーカーと他の重要な遺伝マーカーfi, spp, R因子の由来菌種,incompatibility testの結果との関係についてまとめると次のようになる。
    1. fi+, spp-型R因子:13株中11株はats+で,2株はats-であつた。ただし,ats-になつた2株のR因子はincompatibility testでも他のfi+, spp- R因子と異なつているという報告がある。
    2. fi-, spp+型R因子:5株すべてats-であつた。
    3. fi-, spp-型R因子:10株中8株はats+,残る2株はats-であつた。ats+の8株はすべてサルモネラ由来で,ats-の2株は赤痢菌および変形菌由来であつた。
    この結果から,fi, spp, incompatibility関係とともにアテブリン感受性もR因子の多様なタイプの基本的な規定マーカーであることがわかつた。ats+ R因子とats- R因子の重複感染株はアテブリン感受性であつた。したがつてats+ats-に対し,優性(あるいは上位性)である。
    江川,広田の方法で得られたR100のderepressed mutant R因子は,R100とアテブリン感受性賦与に関して著明な差はなかつた。
  • 1971 年26 巻4 号 p. 125-175
    発行日: 1971/04/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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