日本細菌学雑誌
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28 巻, 4 号
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  • 荻原 芳樹
    1973 年28 巻4 号 p. 357-366
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    遅延型アレルギー感作リンパ球によるcytotoxic factor (CF)の産生機序とその実体を究明する目的で,卵生-初生期に胸腺,bursa of Fabricius (B.F)を摘除して,胸腺依存免疫系T cellsあるいはB.F依存免疫系B cellsの発達を抑制したニワトリをMycobacterium BCG, human γGでFreund's complete adjuvantを用いて感作し,各対応抗原添加脾感作リンパ球培養上清,その分画の鶏胎線維芽細胞に対する細胞傷害活性を指標として諸実験を行なつて,つぎの諸知見がえられた。
    1) 遅延型アレルギーは末梢類リンパ組織にB cellsを欠き免疫グロブリン抗体の産生能はないが,T cellsをもつ“bursaless”ヒナにのみ誘導され,CFはこの感作リンパ球培養に抗原添加後,数時間を経て産生され始めて,急速に高まり,約24時間以後になると一種のfeed back調節によつて抑えられた。また2日間以上継続培養するとCFは感作リンパ球自体にも“autotoxic”に働くことがわかつた。
    2) CFの産生は感作リンパ球培養にactinomycin D, puromycin, 2, 4-dinitrophenolなどの代謝阻害剤を添加することによつて抑えられる事実から,CFは感作リンパ球がblastoid transformationをおこす過程でde novoに生合成されて分泌されるものと考えられる。
    3) 培養上清のSephadex G200ゲル〓過,DEAE-cellulose chromatographyによる分画,トリプシン消化,Diaflo膜限外〓過実験によつて,CFはα-globulinに含まれる分子量50,000-100,000の蛋白性物質であることが明らかにされた。
  • 佐藤 成美, 田原 すが
    1973 年28 巻4 号 p. 367-374
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    蛋白分解性を有するClostridium botulinum A型,B型,F型より細胞外酵素として産生されるプロティナーゼとエステラーゼを硫安沈殿,DEAE-Sephadexクロマトグラフィー,ゲル〓過で分離した。三者より得たプロティナーゼは,DEAE-Sephadex A-25に非吸着でカゼイン基質に対して至適pH 9を有し,1×10-3M濃度のDFP,EDTA,cysteineの阻害効果も認められず,alanylglycine, alanylglycylglycine, leucylglycine, leucylglycylglycine,のごときdi-およびtripeptidesに作用し,glycylglycine, glycylglycylglycineには作用しなかつた。このように三者より得たプロティナーゼの作用および性状は同一であつたが,ゲル〓過における分子量は,A型,B型共に約25,000, F型のみ約35,000と推定された。A型,B型,F型より分離したエステラーゼは,DEAE-Sephadexに吸着し,BAEE (α-benzoyl-arginine ethyl ester)基質に対して至適pH 7を示し,Ca++, Zn++, K+,Mg++イオンで活性化され,Cu++, cysteine, PCMBによつて40-50%阻害が認められたが,DFP, EDTAによる阻害効果は認められなかつた。分離したエステラーゼは三者とも同一分子量で約67,000と推定され,性状および作用は同一であつた。
  • 1973 年28 巻4 号 p. 375-387
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
  • 1973 年28 巻4 号 p. 389-391
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
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