1995年に観測によって太陽以外の恒星にも惑星があることが確認されて以来、世界中で太陽系外の新たな惑星探しが盛んになされている。2018年に打ち上げられた系外惑星探索衛星「TESS」が発見した系外惑星候補を、地上から追加観測して本物の惑星かを見分ける研究をリードしているのは、東京大学先進科学研究機構の成田憲保教授だ。望遠鏡に取り付ける多色同時撮像装置「MuSCAT」シリーズの開発と、統計数理手法による高精度な解析を融合し、系外惑星探査の可能性をひらく。
超高齢化が進む中、誰もが元気で充実した生活を送るためには、いつでも自らの意思で自由に移動でき、社会とつながりを持ち続けられることが重要だ。一方で過疎化により、公共交通インフラの維持が困難な地域も少なくない。そこで地域住民の希望に寄り添った安全な交通システムの社会実装を目指すのは、センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム「人がつながる “移動”イノベーション拠点」だ。産学官民が一体となり、高齢者を元気にするモビリティ社会の実現に挑む。
日本発の破壊的イノベーション創出を目指し、2020年からスタートしたムーンショット型研究開発事業を紹介する全4回のインタビュー企画。第2回は、目標2「2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現」を紹介する。プログラムのカギを握るのは、健康状態の不安定化を予見するための「全身ネットワークシミュレーター」だ。体内の複雑な臓器間・組織間のネットワークを解明し、数理モデルやセンサーを駆使することで、病気の予測や病気になる前の「治療」も可能になるという。プログラムディレクターの愛知医科大学の祖父江元理事長・学長に、日本科学未来館科学コミュニケーターの寺村卓朗が聞いた。
【研究成果】14元素を均一に含む合金触媒 手法が簡便で、大量生産可能
【研究成果】原因たんぱく、患者脳内で特有の構造 アルツハイマー病の原因解明に光
【開催予告】サイエンスアゴラ2021 対話を重視し「総合知」で未来を考える