人間が「もう1つの身体」を獲得するロボットのアバターは、肉体や空間の制約から人を自由にすることを可能にする。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の南澤孝太教授は「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」という目標に向けて、研究開発プロジェクトを率いている。アバターがもたらす意義や、アバターを通じての活動を可能にする技術とその成果や意義、将来への展望を聞いた。
今年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった新型コロナウイルス感染症のワクチン。その基盤技術であるRNA創薬への注目が高まっている。臨床応用に寄与する薬学研究では、創薬だけではなく、標的とする細胞に薬物を効率的に送り届ける「 Drug Delivery Systemシステム (DDS、薬物送達システム)」も重要だ。東北大学大学院薬学研究科の秋田英万教授は、体内や細胞内の分子の動態を制御するための 汎用性の高い画期的な材料を開発し、日本発のRNA創薬を加速する研究をしている。
社会実装を目指す研究開発の現場を訪ねる「イノベ見て歩き」。第7回は、デンプン由来の有機溶媒用ゲル化剤を、真夏の高温下でもアスファルト舗装の硬さを保つための改質剤として利用し、アスファルト舗装の寿命を延ばす道を探る農業・食品産業技術総合研究機構の岩浦里愛上級研究員を紹介する。
【研究成果】ドローンと深層学習で「規格外野菜」を減らす サイズを予測し、最適な収穫日の推定を可能に
【研究成果】脳を「柔らかく」覆う薄膜電極を開発 従来の12分の1の薄さ、難治てんかん診断・治療へ
【研究成果】「オス殺し」毒素の作用メカニズムを解明 害虫をコントロールする技術の開発へ
【研究成果】安価な鉄から高活性・高耐久性触媒 希少金属を用いない持続可能なプロセス構築に寄与