日本の女性研究者の割合はOECD諸国の中で最低で、理工系ではわずか4%。この事実をもっと深刻に受け止めるべきだと米沢富美子博士は訴える。女性の力が、これからの科学には必要だ。若者、とりわけ女性をもっと科学の場に。世界物理年をその契機にしたいと語る。
今年は国連が定めた「世界物理年」である。我が国でも、日本物理学会をはじめとする諸学会にJSTなども加わって世界物理年日本委員会が組織され、さまざまな活動を展開している。4月23、24日には、その中でも最大の「春のイベント」が東京で開催され、活動は佳境に入った。
ここ数年来、世は空前のロボット・ブームにわいている。しかし、ロボット産業はまだ誕生したばかり。その可能性は未知数だ。そんなロボット業界にあって、ユニークな事業展開で異彩を放つベンチャー企業を紹介しよう。
診断情報を医療資源として活用し、医療の質と安全性を高めようとする試みがなされている。臨床情報をデータベース化して解析し、医師の判断や、患者への詳細な説明の材料にしようというのだ。開発を手がけた東大病院では、この春から循環器内科での試験運用が、一部始まっている。
2年前に始まったJSTの「理科大好きボランティア」支援。地域で科学教室や観察会などを開いている人たちを支えようというものだ。「楽しい実験は、理科好きへのきっかけづくり」をモットーに、川崎市の子供たちに向けて実験教室を開催しているボランティアを訪ねた。
5 月号では心の糧である茶道関連を紹介したが、今回は専門分野のリスク心理学を中心にした。JR西日本の事故は衝撃的だが、工学のみならず心理学・社会学の要素を入れて分析し、予防をはかるのは、まさに私たちの仕事である。