途上国・新興国を中心とした人口増がこのまま続けば、畜産だけでは食肉によるたんぱく質供給が限界を迎えると懸念されている。この「たんぱく質クライシス」の解決に挑むのは、東京大学大学院情報理工学系研究科・生産技術研究所の竹内昌治教授だ。最先端の生命科学と工学を駆使し、ステーキサイズの肉を人工的に作り出すという。食料問題を初めとした持続可能な開発目標であるSDGsの解決に貢献するだけでなく、新たな食の可能性を拓くことが期待される「培養肉」研究の最前線に迫る。
日本における女性研究者比率は16パーセント台と、欧米諸国の半分程度だ。出産や育児などでライフステージの岐路に直面することも多い若手女性研究者の活躍を推進するために、JSTは駐日ポーランド共和国大使館と連携し、「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)」を創設した。選考委員長を務めるのは、免疫学の分野で世界をリードするイェール大学の岩崎明子教授だ。これまでのキャリアから新型コロナウイルスの研究動向まで、濵口道成理事長がその思いを聞いた。
日本発の破壊的イノベーション創出を目指し、2020年からスタートしたムーンショット型研究開発事業を紹介する全4回のインタビュー企画。最終回は、目標6「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現」を紹介する。量子コンピュータは従来の0と1の組み合わせではなく、物質を形作る量子の性質を利用することで、短時間での膨大な計算やより複雑な課題の解決を可能にする。本格的な実用化には、処理の途中で起こる誤りを自動で検知し修正しながら正確な計算を行う、誤り耐性の実装が鍵になるという。プログラムディレクターの大阪大学大学院基礎工学研究科の北川勝浩教授に、日本科学未来館科学コミュニケーターの本間英智が聞いた。
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