細胞の恒常性は、細胞内のたんぱく質やオルガネラが合成と分解を繰り返すことで維持されている。細胞内のたんぱく質などを分解して栄養を再利用する「オートファジー」は、多くの真核生物で普遍的に起こる現象だが、その役割や仕組みについてはわからない部分が多い。東京大学大学院医学系研究科の水島昇教授は、哺乳類におけるオートファジーの役割や仕組みについて体系的および定量的に理解するための研究に取り組んでいる。
カメルーン共和国の東南部をはじめとした中部アフリカの熱帯雨林では、野生動物の過剰な狩猟が大きな問題となっている。この地域に暮らす人々にとって、野生動物から得る食肉「ブッシュミート」は貴重なたんぱく源だが、際限なく狩猟や密猟が続けば彼ら自身の食料もなくなってしまう。京都大学アフリカ地域研究資料センターの安岡宏和准教授は「在来知」と「科学知」の協働を通して、住民の手による野生動物の持続的な管理と経済活動のモデル作りに取り組んでいる。
社会実装につながる研究開発現場を訪ねる「イノベ見て歩き」。第6回は、北海道大学宇宙環境システム工学研究室のケンプス ランドン招聘教員らが設立した北海道大学発のスタートアップ企業を紹介する。宇宙空間で相乗りした小型人工衛星を所定の軌道に導く「ラストマイル輸送」の実現を目指し、ハイブリッドロケット推進システムを開発している。
【研究成果】ソフトカプセル廃材から高性能生分解性プラ ゼラチンに熱可塑性付与、海洋ごみ削減に貢献
【研究成果】「量子メス」イオン入射器の原型機が完成 既存の1/40サイズ、2030年の実用化を目指す
【研究成果】「樹状」の海洋細菌が石油を素早く分解 界面の表面積を広げ、接触しやすくなるメカニズム解明
【研究成果】交通渋滞を正確に予測するAIを開発 警視庁データで学習、1時間先の誤差40メートル以下