世界に目を向けると、衛生的な水を利用できない国はまだ多い。カンボジアもその1つだ。農村部には雨水を貯めて利用する地域もあり、安全な水を提供できる水処理装置が求められる。そのコア技術として期待されるのが、「深紫外線」と呼ばれる波長が短く殺菌能力の高い紫外線を放つ発光ダイオード(LED)だ。三重大学大学院工学研究科の三宅秀人教授らは、その深紫外LEDの出力を上げると同時に製造コストは抑え、科学技術の力で安全な水を提供するという持続可能な開発目標(SDGs)の達成に挑んでいる。
研究を取り巻く環境が大きく変わりつつある中、イノベーションの創出に向けて産学官連携がますます重要になっている。そのとき、大きな役割を果たすのが大学と企業、社会の間を橋渡しし、産学官連携を推進していける科学技術の「目利き人材」だ。立命館大学で20年以上にわたって人材育成活動を先導し、2011年からJSTが主催する「目利き人材育成プログラム」の講師も務める野口義文副学長に、人材育成プログラムの狙いやこれからの大学の役割、求められる人材像などについて聞いた。
若手商社員・皆川豊を主人公としたストーリー仕立てで、低炭素社会戦略センター(LCS)が発行する提案書を読み解く連載も今月号で最終回。今回はLCSが独自に作成した拡張型産業連関表を読み解きながら、明るく豊かなゼロエミッション社会を日本が実現するためには何が必要なのか、山田興一研究顧問、石川環主任研究員、西川浩特任研究員にお話を聞いた。
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【研究成果】「ワクチン」含むツイート1.1億件を分析 職域接種開始から副反応など個人的事柄が急増
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【研究成果】植物代替、培養肉など未来の牛肉市場を調査 生産方式に対する消費者タイプの選択行動を解明