JSTnews
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Print ISSN : 1349-6085
2021 巻, 7 号
JSTnews 2021.7
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
特集
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
    2021 年 2021 巻 7 号 p. 3
    発行日: 2021/07/01
    公開日: 2021/08/02
    ジャーナル フリー

    軽くて丈夫という利便性から広く使われるようになったプラスチック。生産量は50年間で約20倍に増え、今や世界で年間約4億トンにもなる。用途の3割以上は包装容器などの使い捨て製品だ。投棄されて海に流出した「海洋プラスチック」は、優れた安定性ゆえに自然には分解されず、海流に乗って世界中に拡散されている。このままいけば2050年に、海は魚よりもごみの方が多くなるとも予測される。そこで環境中に流出しても、最終的に二酸化炭素(CO₂)に分解される「生分解性プラスチック」の需要が高まっている。今世界が手をたずさえて自然界に残留するプラスチックごみを減らし、環境負荷の少ない循環型社会の構築へと歩み始めている。

  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
    2021 年 2021 巻 7 号 p. 4-7
    発行日: 2021/07/01
    公開日: 2021/08/02
    ジャーナル フリー

    世界では年間約3000万トンのプラスチックごみが環境に流出し、そのうち200万トン前後が海に流れ出て、海洋プラスチックになっているとされる。生態系への悪影響が懸念されるが、海洋中の拡散経路や正確な浮遊量は不明なままだった。海洋プラスチックごみの主要な発生源の1つとされるタイと共同で、その実態解明に挑むのは、九州大学応用力学研究所附属大気海洋環境研究センターの磯辺篤彦教授だ。科学的な根拠に基づき、現地の人々も納得できるごみ削減に向けた政策の立案を目指す。

  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
    2021 年 2021 巻 7 号 p. 8-11
    発行日: 2021/07/01
    公開日: 2021/08/02
    ジャーナル フリー

    プラスチックは高い安定性と耐久性のために、自然界での分解は困難とされてきた。これに対し、微生物を使った「生分解性プラスチック」の実用化に成功したのは、理化学研究所の土肥義治名誉研究員だ。現在年間5000トン生産され、国内だけでなく欧州でも利用が進む。その研究を引き継いだのは、理化学研究所 環境資源科学研究センターの阿部英喜チームリーダーと平石知裕専任研究員だ。実環境での生分解機構を解明し、耐久性を保ちつつ、廃棄された時には自然界の多様な環境下で分解される新素材の開発に挑む。

世界を変えるSTORY
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
    2021 年 2021 巻 7 号 p. 12-13
    発行日: 2021/07/01
    公開日: 2021/08/02
    ジャーナル フリー

    現在世界には約4億2200万人の糖尿病患者がいるとされている。完治は今のところ難しく、生涯にわたって血糖値をコントロールしながら生活する必要がある。しかし患者自身が血糖コントロールの努力の成果を的確に評価・実感できるのは、主に通院して血液検査をした時に限られていた。そこでPROVIGATE(東京都文京区)は血糖値を安価で手軽に家庭で測定できる、血糖センサーの開発を進めている。在宅で血糖コントロールの成果を数値で確認し、日常療養のモチベーションを喚起して無理なく続けることで、糖尿病の発症や重症化を防ぐ狙いだ。この血糖センサーが糖尿病との付き合い方を変える新たな一歩を切り開く。

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