材料となる溶液をフィルムなどに塗布することで、低温プロセスで作製できる上に軽量・柔軟な形状を実現できる次世代の「ペロブスカイト太陽電池」。社会実装に向けて多くの期待が寄せられる中、課題として浮上しているのが、環境・人体への影響の懸念を払拭した「鉛(Pb)フリー化」材料を用いたペロブスカイト太陽電池の高性能化だ。この難題に挑み、世界を主導する数々の成果を上げている京都大学化学研究所の若宮淳志教授に、開発までの道程と展望を聞いた。
近年、睡眠への関心が高まっている。2020年10月にスタートしたERATO「上田生体時間プロジェクト」では、3つのグループで睡眠を研究すると共に、子どもの健康な睡眠を分析・提案する「子ども睡眠健診プロジェクト」を展開している。研究統括を務める東京大学大学院医学系研究科の上田泰己教授、理化学研究所生命機能科学研究センターの山田陸裕客員研究員、東京大学大学院医学系研究科の大出晃士講師、同大学同研究科岸哲史特任講師の4人に、睡眠研究の現在地と今後の展望を聞いた。
【巻頭言】
分子から個体まで生体時間を解明 後世に残る学術基盤を構築したい
【動物解析グループ】
遺伝子改変したマウスを計測・解析 呼吸波形で「睡眠表現型」読み解く
【分子制御グループ】
眠りを操るスイッチは何なのか 生体内分子の化学反応から探る
【ヒト睡眠測定グループ】
幼少期から寝る時間が少ない日本 子ども睡眠健診プロジェクトを展開
社会実装につながる研究開発現場を紹介する「イノベ見て歩き」。第3回は、身近で環境に優しい粘土を見直し、化学反応の加速や果物の長期保存技術などの新たな活用法を探究する早稲田大学理工学術院の江口美陽准教授の取り組みを紹介する。
【研究成果】熱帯魚の縞模様をナノレベルで再現 量子回路や光感応デバイスへの応用期待
【研究成果】エピゲノム異常による着床不全を解明 不妊症の新たな診断・治療法開発に道
【研究成果】多足ロボットの機敏で効率的な歩行を実現 不安定性を駆動力に生かした新たな機構を開発
【研究成果】100年越しで「ポリアセン」の合成に成功 世界初、数十個のベンゼン環を直線状に連結