症例は67歳女性。右足背部の拍動性腫瘤を認め足背動脈瘤と診断し手術を施行した。術中に瘤末梢の逆行性血流を確認し,結紮・瘤切除のみ施行した。病理所見は内弾性板・中膜の欠損を認めたが外膜は保たれており真性動脈瘤と診断した。足背動脈真性動脈瘤は比較的稀な疾患で,術式は結紮・瘤切除が最も多く,術中血流評価や虚血リスクを踏まえ血行再建の要否が判断される。本症例も術中所見を踏まえた治療法で良好な結果が得られた。
症例は57歳女性。十二指腸腫瘍に対する術前造影CTにて最大短径42 mmの左外腸骨静脈venous aneurysm(以下,VA)を認め当科に紹介となった。VAは紡錘状で壁在血栓を認めず,有症状の十二指腸腫瘍切除術を先行させ,後日当科で瘤切除と血行再建を施行した。病理組織診断ではprimary VAと考えられた。腸骨静脈領域のprimary VAは稀であるが,破裂や血栓塞栓症を発症する可能性を認識して治療にあたる必要がある。