音声言語医学
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52 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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原著
  • 柳田 早織, 今井 智子, 榊原 健一, 西澤 典子
    52 巻 (2011) 1 号 p. 1-8
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    日本人乳児に関する前言語期音声の詳細な発達過程は明らかになっていない. そこで生後4~10ヵ月時まで月1回の頻度で音声を録音し, 評価者2名が日本人乳児5名の音声を聴覚的に評価した. 日本人乳児の場合も英語圏乳児と同様に (i) 「stage model」に相当する発達段階の設定が可能かどうか, (ii) 段階設定が可能な場合に各段階は重複するのか, (iii) 発達段階における個人差はどの程度か, (iv) 摂食機能と出現音声は関連があるかについて検討した. その結果, 日本人乳児の場合も, 規準喃語が母音的音声や声遊び音声に遅れて出現し発達段階の設定が可能であること, 規準喃語出現以降も母音的音声や声遊び音声が観察され各段階は重複することが示された. また, 観察された音声タイプや出現頻度, 規準喃語の出現時期は対象児間で異なっていた. 離乳食開始に伴い, 口唇を震わせて産生するraspberry (RSP) が増加し, RSPの出現と摂食機能との関連が示唆された.
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  • 高野 佐代子, 本多 清志, 正木 信夫
    52 巻 (2011) 1 号 p. 9-18
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    本研究では口腔咽頭領域の運動機能の解明を目指し, 磁気共鳴画像装置 (Magnetic Resonance Imaging: MRI) を用いて生体の舌筋構造がわかる解剖図を作成する. 4種の撮像条件 (Field Echo法のin-phase, opposed-phase, Spin Echo法のT1強調, プロトン密度強調画像) を用いて異なる組織コントラストをもつMRIデータを赤 (red: R) , 緑 (green: G) , 青 (blue: B) の各チャンネルに配置して舌筋のMRI-RGB合成画像を作成し, 矢状・冠状・水平面における複数断面の筋組織分布を評価した. これらの合成画像において外舌筋と一部の顎筋は筋束の走行を識別できた. 内舌筋のうち垂直舌筋は特定困難であったが, 上縦舌筋, 下縦舌筋および横舌筋の筋束方向 (脂肪を含む) を一部観察できた. 複数の撮像条件を組み合わせた組織構造の可視化法は, 発話, 嚥下, 呼吸等にかかわる口腔機能を推定するうえで有用と考えられる.
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  • 本間 孝信, 青木 (佐々木) 晶子, 山田 純, 今泉 敏
    52 巻 (2011) 1 号 p. 19-25
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    聴衆者の有無によって高/低不安状況を設定し, 成人の吃音者, 非吃音者各10名を対象に, 音読課題を行った. 主観的不安, 吃音生起率, 発話速度, 母音の第1, 第2フォルマント, 母音空間, CD値, GA値を解析した. その結果, 両状況において吃音者群のほうが主観的不安が高かった. また, 吃音者群では, 高不安状況において母音空間の縮小 (F1の/a/, F2の/i/における中心化) が認められ, /a/のCD値が増加し, /i/のCD値, GA値が減少した. さらに, 高不安状況では, 吃音生起率が有意に増加した. 主観的不安の高まりが母音空間の縮小と吃音生起率の上昇をもたらしたと考えられる.
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  • 三盃 亜美, 宇野 彰, 春原 則子, 金子 真人, 粟屋 徳子, Taeko N. Wydell, 狐塚 順子, 後藤 多可志, 蔦森 英 ...
    52 巻 (2011) 1 号 p. 26-31
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    小学校5年生と6年生の典型発達児8名と発達性読み書き障害児7名を対象に, 仮名実在語と仮名非語の音読に単語長が及ぼす影響を検討した. 誤読率は両群で同程度である一方, 発達性読み書き障害児群の音読潜時は典型発達児群の音読潜時よりも有意に長かった. また, 両群に共通して有意な単語長効果と語彙性効果が認められた. 典型発達児群では, 単語長と語彙性の有意な交互作用が認められたが, 発達性読み書き障害児群では交互作用は認められなかった. 本研究における発達性読み書き障害児群は, 仮名実在語と仮名非語音読の正確性に学習到達度の遅れを示さなくなったとしても流暢性の問題が残ってしまっている可能性が示唆されたのではないかと思われた. 流暢性の障害は, 非語彙的な処理から語彙的な処理への移行が未成熟であること, 非語彙的な処理速度が典型発達児群ほど発達していないことの両者によって生じている可能性が高いのではないかと考えられた.
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  • 塩見 将志, 安田 誠史, 太田 充彦
    52 巻 (2011) 1 号 p. 32-42
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    吃音治療施設で,言語聴覚士による治療を受けた吃音児97名を対象とする縦断研究を実施して,性別と発吃からの期間別に多変量解析を行い,吃音児の治療前の特性と治癒との関連を検討した.単変量解析で吃音治癒との関連が見られた特性を同時に投入した比例ハザードモデルでは,標本全員を用いた解析でも性別解析でも,吃音の進展段階が治癒の独立した関連因子として検出された.発吃からの期間別解析では,発吃から24ヵ月以内に吃音治療施設を受診した群でのみ,児の治療前の特性と治癒との関連が認められ,発吃年齢が24ヵ月以下であること,女であること,進展段階が1相であることが,相互に独立して,高い治癒率に関連した.吃音治癒を予知する因子の把握が可能な期間は発吃から24ヵ月以内であり,この期間中に開始する吃音治療については,発吃年齢,性別そして治療前の進展段階に基づいて予後を予測できる.
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  • 森 つくり, 熊井 正之
    52 巻 (2011) 1 号 p. 43-52
    公開日: 2011/02/18
    ジャーナル フリー
    注意欠陥/多動性障害の合併が疑われる聴覚障害幼児に対し, 3~6歳の幼児期に言語・コミュニケーション指導を行った. その際, 注意欠陥/多動性障害の認知・行動特性に配慮した指導上の工夫や働きかけの実施内容および方法について分析し, 聴覚障害のみの幼児と比較検討した. その結果, 聴覚障害への基本的な対応とともに, 早期から子どもの認知・行動特性に応じた工夫や働きかけを行うことが有効であると考えられた. 特に, 本研究の事例では, 子どもの特徴である注意の問題に対応する工夫や働きかけの具体的な方法として, (1)課題の見通し, 開始の合図, ゴールの明示といった枠組みの設定, (2)課題の内容・難易度と実施時間の調整, (3)視覚的な手がかりや大げさな表情・抑揚を使用したフィードバックの実施, (4)競争や役割交代, (5)声がけと動作, 指さし, 身体接触を併用した注意喚起が効果的であることが示唆された.
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